未来を思い描いて進もう。「唇」という漢字が表す決意
■何かが始まる前
鏡の前でリップを塗り直す。
夕方のパウダールームでは、化粧直しをする女性が多くいます。
彼氏に合う前なのか、食事会なのか、接待なのか、目的はそれぞれ。ほとんどの方が、化粧をする際、リップを最後に塗って完成させると思います。
時間がないときは、とりあえずリップだけ塗り直して、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。唇にリップを塗るときは、何かが始まる前の事前準備のように感じます。
例えば、1日の始まりであったり、プレゼン前の身なりを正すとき、数いる女性たちの中から頭ひとつ出るため、気になっている彼を振り向かせるため。
さまざまな色の中から選んだリップで仕上げた自分。
そして、唇から紡ぎだされる言葉、そこに決意を込めて。
■「唇」という文字を書いた、空海の決意
空海とはどんな人物かについては、前回少し触れました。
そんな空海が書いた「聾瞽指帰(ロウコシイキ)」。
これは、24歳のときに書いた、仏門に入るための決意書です。
出家に反対する親族に対する、出家宣言の書とされています。
それは、世の中の社会貢献であり・発信したいということの現れです。