『レディ・バード』は母と娘の愛を描いた静かな感動作 古川ケイの「映画は、微笑む。」#52
◼︎羽ばたけ、自分。
DRESS読者のみなさん、こんにちは。映画ライターの古川ケイです。
今回みなさんにご紹介したいのは、本年度のアカデミー作品賞ほか5部門にノミネートされた『レディ・バード』です。
これまで
『スリー・ビルボード』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
『君の名前で僕を呼んで』
『ファントム・スレッド』
と、本年度のアカデミー作品賞にノミネートされた作品を多数ご紹介してまいりましたが、本作『レディ・バード』がノミネート9作品の中で、最後の日本公開作品となります。
◼︎監督は新進気鋭のグレタ・ガーウィグ
本作の監督・脚本を務めたのは『フランシス・ハ』(2012)でゴールデン・グローブ主演女優賞にノミネートされ、『20センチュリー・ウーマン』(2016)でも各映画賞に多数ノミネートされた、現在34歳の若手個性派女優グレタ・ガーウィグです。
女優としてだけではなく、次世代クリエイターとして多彩な才能を発揮するグレタは、本作が単独監督デビュー作にも関わらず、アカデミー監督賞に紅一点でノミネートされ、さらには脚本賞にもダブルでノミネートされるという快挙を果たしました!
そんなグレタは、本作を「母親と娘の関係性を愛の物語として描いた」