アニメ好きが唸る、感動の痛ネイル。これさえあれば明日もがんばれる
■『あの花』を見てひらめいた痛ネイル
現在、痛ネイルと一般ネイルの顧客はおよそ半々というVenus Rico。
ですが、2013年のオープン当初から、この優れた模写技術を提供できていたわけではありません。オーナーの鹿島龍太朗さん自身も当時、アニメに詳しいわけではなかったといいます。
「2012年の終わりに、たまたま入ったバーで知り合った人から、アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(※)を勧められて、その場で朝まで全話見続けたんですね(笑)。そのとき思いがけず号泣して、これはヤバいと思ったんです」(鹿島さん)
深く感動すると同時に、鹿島さんは痛ネイルを思いつきます。キャラクターが涙を堪える表情や感動的なシーンが爪の上に乗ったら、素晴らしいアートになるのではないか、という閃きがスタートのきっかけでした。
『あの花』を勧めてくれた人物は、秋葉原という土地に精通しており、その人と親しくなるうちに、鹿島さんは秋葉原が「男性の街」と化しているのを知ります。
■アニメ好きな女性たちが興味を持つネイルを
今からおよそ6年前の秋葉原には、メイドカフェやアイドルの劇場などをはじめとした男性向けの店があふれ、そこで働く女性たちはたくさんいても、女性向けの美容に関する店はほとんどありませんでした。