木村拓哉&二宮和也ダブル主演『検察側の罪人』は骨太な社会派ミステリー
沖野は、検察事務次官の橘(吉高由里子)と、松倉を自白させるべく取り調べに力を入れるが、松倉は犯行を否認し続け、一向に手応えが得られなかった。
同じ頃、最上は、大学時代からの親友・丹野(平岳大)が窮地に立たされていることを知る。
義父である政界の大物議員・高島進の秘書を務めている丹野が、収賄事件の参考人として、近く東京地検の取り調べを受ける予定となったのだ。
老夫婦の強盗殺人事件は、松倉の犯行を強く疑う最上に警察が同調し、捜査方針は「松倉犯人説」へと傾倒しはじめていた。
この事件の被疑者として、松倉の名前が上がったことに激しく動揺していた最上を知る沖野は、捜査が進むにつれて、最上は松倉を犯人に仕立て上げようとしているのではないかと疑問を抱いていた。
さらには、闇社会のブローカー・諏訪部(松重豊)も、最上の立てた捜査方針に有利となる証拠集めのため、影で動いているようで……。
そんな中、事件の捜査過程で、新たに弓岡(大倉孝二)という男が被疑者として浮上する。
居酒屋で酔った弓岡が、犯行をほのめかすような自慢話をしていたという目撃証言が出たのだ。
果たして、事件の真犯人は一体誰なのか――?
最上を師と仰ぐ沖野だったが、やがて二人は互いの正義をかけて対立することになり……。