『ミナ ペルホネン』の長江 青さんが初の絵本を刊行。

現在ベルリンを拠点に、ファッションブランド『ミナ ペルホネン』でデザイナー/プレスとして活動する長江 青(ながえ・あおい)さんが、初めて手がけた絵本『ぐるぐるちゃん』を上梓。この秋、福音館書店から刊行される。

『ミナ ペルホネン』の長江 青さんが初の絵本を刊行。

子りすのぐるぐるちゃんを主人公に、やさしくのびやかなタッチで綴られる本書は、紙に絵の具でモチーフを描いてからちぎり絵にするという独特の手法で描かれている。これはもともと、長江さんが『ミナ ペルホネン』でスカーフの図案を起こす時に慣れ親しんでいた“自作色紙”での貼り絵から発展したもの。色むらや刷毛あとから成る微妙な色合いの変化が、絵に大胆で活き活きとした表情や手触り感のある温もりを生んでいる。


『ミナ ペルホネン』の長江 青さんが初の絵本を刊行。

「絵本のための絵を描くことが、とても楽しかった」と語る長江さん。文章は極力短くシンプルにすることで、子どもが理解しやすい展開を心がけたという。「短く、わかりやすく」絵と文章を構成する作業は、絵本づくりにおいて要となる部分であると同時に、想像以上の労力が必要とされる。編集者と、構成を担当したアートディレクターの菊地敦己(きくち・あつき)さんと何度も話しあい推敲を重ねたという本書は、実に5年以上もの年月をかけて完成した。2010年に自身も長男を出産。子どもの反応や成長はクリエイションの過程で、随所に影響しているという。

『ミナ ペルホネン』の長江 青さんが初の絵本を刊行。

「1歳2歳のごくごく小さな子どもの心を想像しながらつくりました。子どもが絵本を見た時に、楽しい、わくわく、嬉しい、というような気持ちになって安心して楽しんでくれたらなによりです」(長江さん)。
愛らしいりすのぐるぐるちゃんとお母さんりすの穏やかな日常を描いたストーリーは、のびのびと描かれた絵とともに、子どもたちの澄んだ感性にやさしく語りかける。そして、大人である私たちにおいてはどこか懐かしく、幼い頃の純粋で清らかな心象風景を思い起こしているかのような、そんな不思議な感覚に浸らせてくれる。

『ミナ ペルホネン』の長江 青さんが初の絵本を刊行。

本書は、2011年9月10日(土)に全国書店にて刊行予定。発売に合わせて、9月8日(木)〜 原画を中心としたエキシビションが青山のブックショップ『ユトレヒト』内のギャラリー『NOW IDeA』で開催される。

『ぐるぐるちゃん』(福音館書店 刊/あかちゃんの絵本シリーズ)

文・絵:長江 青

構成:菊地敦己

発売日:9月10日

サイズ:19×19cm 24ページ

価格:¥800(税抜き)

対象年齢:10ヶ月から

『ぐるぐるちゃん』エキシビション会期:2011年9月8日(木)~9月19日(月) 12:00~20:00

会場:NOW IDeA(ブックショップ・ユトレヒト内)

東京都港区南青山5-3-8 パレスミユキ 2F

取材/松浦明

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