フランス人監督が鋭く切り込む、ドキュメンタリー映画「世界が食べられなくなる日」
カメラは、日本の福島県へと移る。奇しくも監督が本作を制作中に、東日本大震災が発生。私たちがまざまざと見てきた、福島第一原発事故が起きた。
事故後も地元に残り続ける、農家や酪農家たちにインタビューする。
「私たちは、安全が“担保”されていない状況で物を作っていいのだろうかと毎日揺れています」。「私たちはもっと不便な生活でも我慢しなくてはなりません。さもなければ、世界の終わりです」。とつとつと語る、彼らの言葉にいたたまれない気持ちに包まれる。
あらゆる命の根幹を脅かすかもしれない2つのテクノロジーについて、もう一度じっくりと考える良い機会となるだろう。
「世界が食べられなくなる日」
2013年6月8日(土)より、渋谷・アップリンクほかにて全国順次公開
監督:ジャン=ポール・ジョー
製作:ベアトリス・カミュラ・ジョー
2012年/フランス/118分/原題:Tous Cobayes?
協力:大地を守る会、生活クラブ生協
宣伝・配給:アップリンク
http://www.uplink.co.jp/sekatabe/
取材/杉江あこ