女性の直感力を利用して、仕事を順調に進めるには?【黒川伊保子】
様々なアイディアを生み出し、商品の売上にも直結する女性の「直感力」。企業の発展に欠かせない女性ならではの才能だけれど、伝え方によっては男性上司や取引先には理解されにくく、意見を聞き入れてもらえないことも。そこで、脳科学者の黒川伊保子さんが、そんな直感力を活かして、上手に伝えるテクニックを伝授してくれました。
「直感力」とは、潜在意識の領域で感じた事を顕在意識で伝えてくる力。女性は右脳と左脳の連携力が強く、直感力に優れています。反対に、男性はその連携力が弱いため、空間認識力を使って物事の形を見抜く「直観力」は働きますが、直感力は弱い。
女性の場合、会議室で商品開発をするときに、商品の将来の想定ユーザーの生活の様々なシーンを自分のカラダで起こったように想像できます。たとえば、シャンプーを商品棚でみたとき、濃いピンクが目に飛び込んで来たときのトキメキ、手に取ったときの丸み、匂い、無くなって買いに行くときにそのネーミングを脳で振り返った時にどんな感じか…、それを自分の身に起こったように思いつくのです。
「このコンセプトはこれしかないよね」、というのが必ず降りてくる。ひとりの女性が心の底から強く思ったことに、ふたりの女性が「あるある、わかる」と同意したら、それは普遍の真理に近い。私は男性の最終決定権を持つ人には、「3人の女性が魂で感じたことは、300万人の女性に聞いても同じこと。女性プランナー3人が口を揃えて主張したらGOを出せ」と言っています。
ところが男性は責務のもとに動いているときに、直感力の要である脳の横の電気信号がほとんど働かない。理論は理論だけで、体感したこと、触ったときの感じをありありと想像することが会議室ではムリなのです。