秋のシックな装いに加えたいシルクフラワーに漂う詩情
イヴ・サン=ローランとミケランジェロの「ピエタ」に心酔みゆきさんの美意識の萌芽は、15歳の時に遡ります。母親からイブ・サン=ローランの本をプレゼントされ、エレガントで華やかだけれど、繊細さゆえの危うさ、女らしいだけではないマニッシュな魅力に開眼。イヴ・サン=ローランが、自分と向き合い葛藤し苦悩する姿が伝わってきて、胸が締めつけられたとか。
インスピレーションの源泉となる写真集。イヴ・サン=ローラン、ミケランジェロの「ピエタ」
高校時代は、美術史で学んだミケランジェロの「サン・ピエトロのピエタ」、磔刑に処されたキリストの亡骸を腕に抱く聖母マリアの彫刻に、心をワシ掴みされます。大学3年の時、訪れたイタリアのサン・ピエトロ大聖堂で、実物を見た時は大泣きしたそう。
アーヴィング・ペンの「フラワー」は夫である中島ノブユキさんからのプレゼント
彼女の作品に、きれいで可愛いだけじゃない、時にデモーニッシュな魅力が漂うのは、そんな影響もあるのでしょうか。まるで、男装して社交界に登場したことでも衝撃を与えたフランスの女流作家、ジョルジュ・サンドに似合いそうな…とでも形容したくなります。