2014年12月1日 07:00|ウーマンエキサイト
投資信託の損得がひと目でわかる! トータルリターン通知制度とは
「投資信託」は、少額から投資が始められて、運用は「ファンドマネージャー」と呼ばれる投資のプロが行ってくれる人気の金融商品。株や先物取引のように、日々の値動きを細かくチェックするわずらわしさがないので、すでに始めているという人もいるでしょう。
■「いくら儲かったのか?」がひと目でわかる、トータルリターン通知制度しかし、運用をプロにおまかせしている分、定期的な運用状況を検証する習慣がない人も多いのでは。運用状況を定期的にチェックしているという人でも、「金融機関から発行される「運用残高報告書」の見方がよくわからない」という声をよく聞きます。
そうした悩みを解決してくれるのが、2014年12月から新たにスタートする「投資信託のトータルリターン通知制度」です。トータルリターン通知制度とは、ひとことで言うと「いくら儲かったのかがひと目でわかる通知制度」のことです。
損益額が定期的に投資家に通知されるので、投資家にとってこれまでわかりにくかった、自分の所有する銘柄の投資成果を知ることが簡単になります。
■従来の報告書では、投資信託の実際の損益がわかりにくいなぜ、投資信託の投資成果は把握しにくかったのでしょうか。
それは、投資信託の損益計算がややこしいからです。計算をややこしくしている原因の1つが「分配金」です。
<投資信託の分配金とは>
投資信託の分配金とは、運用の利益や、今までの運用による余剰金から、各投資家に分配されるお金のことです。各銘柄の運用方針により、分配が毎月のものもあれば、年1回のものもあります。また、分配額の目安も異なります。
分配金があると、一見儲かっているように見えますが、必ずしも「分配が多い=良い運用をしている」というわけではありません。分配金はあるけれど、儲かったから分配されたのではなく、単に分配されただけで実際の資産は元本割れしている(元金が預けた時の金額を割り込んでいる)ということもあるのです。
投資信託の投資成果を判断するには、分配金の水準だけではなく、基準価額といって元本の現在評価を含めて算出する必要があります。