恋する男女必見！ この冬絶対に観るべき青春映画『チョコリエッタ』

■犬になりたい少女×呪いをかけられた先輩　斬新で思い切りの良い役作り「私は犬…」と小さく呟いては、「ワンッワンッ」と吠え叫ぶ知世子。モデルとしても活躍する森川が、まるで犬のように髪を短く刈り上げた斬新な役作りは、大人になることへの不安を抱えた少女の心を絶妙に映し出しています。

彼女の大きな瞳が見つめる先にはいったいどんな未来が待っているのか。森川さんが歌うエンディング曲『JUMP』（忌野清志郎の原曲をカバー）と合わせて是非、注目してご覧ください。


一方、常にカメラを通して人と接し、これまた心に何か深い孤独を抱えている先輩・正宗。赤い髪色をはじめ、自分に話題の矢印が向き始めるとつい“誰かを演じている”ような口ぶりになる正宗は、他人を寄せつけない独特のオーラを放っています。

作品全体を通して、さすが菅田さんといった印象を受けましたね！ 大人たちが勝手に作った凝り固まった世界から抜け出したい…もがき続けることで新しい一歩が見えてくる若者たちのひと夏の旅をとくとお楽しみあれ。

■とても“映画らしい映画”　二人のバイバイが切なくも愛おしい一作本作は、決して恋愛恋愛したラブストーリーではありません。しかしながら、人間という生き物の持つ感情＝取り分け愛情について描いている意味では、非常に映画らしい映画を久しぶりに観させていただいたという感想です。


中でも、現在進行形で“恋”をしている全ての男女に是非着目してもらいたいのが、主人公二人の手の振り方。劇中、二人が度々「またね」と言って帰路につくシーンが描かれているのですが、この手の動きが本当に切なくて愛おしいんです！　特別“恋愛関係”にあるワケではない二人――それでもやはり思春期ですから、“友情”の二文字では片付け切れない空気が流れているんですよね。

人と人が別れる時は、それがどんな時であれ、少なからず寂しさを帯びるもの。是非、大切な人と一緒に「さよなら」の意味をじっくりと考えていただきたい一作となっていますよ～。

映画『チョコリエッタ』は1月17日（土）より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
配給・宣伝：太秦株式会社
公式サイト