愛猫の体重管理にはご注意を! 『N.Y.式ハッピー・セラピー』【映画ライター渡まち子の「猫目線」映画レビュー7】
そうそう、この映画の隠れた見どころは、豪華なカメオ出演者たち。ジュリアーニ元NY市長や、NYヤンキースの選手たちが登場し、全編ニューヨークロケによる都会的なコメディーに花を添えていました。ストレスだらけの現代社会を笑いで風刺しながら、気弱な青年が、きっちりモノが言える大人に変わる、さわやかな成長物語に仕上がっています。
◆この映画の猫ポイントはここ!
(c)Nailia Schwarz
何事にも優柔不断な主人公デイヴが働いている会社は大手ペット製品会社。課長代理という、これまたはっきりしないポストの彼は、上司から仕事を押しつけられては、せっかくの手柄をいつも横取りされている、トホホな性格です。彼が考えた新企画“おしゃれネコ”のアイデアは、メタボ気味のネコちゃん用のウエア、いわゆる“デブ猫専門服”。社内で飼われているらしい茶トラ猫・ミートボールがこの新製品のモデルです。
心優しいデイヴは、ミートボールのことをとても可愛がっていて、嫌味な上司に向かってついに気持ちをブチまけるクライマックスでは「デブ猫と呼ぶな!傷つくんだぞ」とピシャリと言い放つ姿に、思わず拍手(笑)!ミートボールがこの上司のランチを横取りして食べるシーンがこれまた笑えます。
でもね、このニャンコ、ちょっとメタボすぎるのも事実なんです。
大切な猫ちゃんが健康で長生きするためには、飼い主さんは、体重管理にはくれぐれも注意してあげてくださいね。猫愛と人間愛に満ちた、なんとも憎めない作品でした。