年下、純愛、ラブコメ。アラフォーに贈る恋愛映画3選
男女間の絶妙な会話術を学ぶ▼「ビフォア・サンセット」
監督:リチャード・リンクレイター 主演:イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー
前作「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)」では、ユーロトレインの車内で偶然出会い、ウィーンで一夜だけをともにしたアメリカ人のジェシー(イーサン・ホーク)とフランス人のセリーヌ(ジュリー・デルピー)が、別れ際に約束した半年後の再会を果たせないまま、その9年後…という設定の続編がこの映画。
作家になったジェシーが、パリの書店で新著「This Time」(あの一夜を描いてます)のプロモーション中、セリーヌと再会し、ニューヨーク行きの飛行機に乗るまでの85分間で、9年間を語る様子が描かれます。前作同様、ほとんど二人の会話だけで進行しますが、セリーヌのアパルトマンを訪れ、彼女がギターを弾いて歌ったり、最初は常識的なきれい事を含んでいた会話がどんどん剥き出しになっていったり…、自然なテンポから目が離せません。主演の二人が、会話のシナリオに関わっているのが納得の素晴らしい展開です。
男女の会話の妙味だけでこれほどおもしろいとは! 実際にはセックスしていないのに実にセクシーで、“これぞ極上のエロティシズム”と思っていたら、アメリカの雑誌で「セクシーな映画トップ25」の10位にランクインしていて驚きました。男女の間で、肉体関係はもちろん大事だけれど、一番大切なのは会話ではないでしょうか? 大人の女性なら魅力的な会話がしたい、そういう会話ができる関係でありたい、と思わずにいられません。この映画は、第3作「ビフォア・ミッドナイト」に続くので、そちらもお楽しみに!