2015年版 家を買う前に知っておきたいポイント4つ(住宅ローン特集2015年度版1)
「現在の住宅ローン金利は、過去最低水準」と話すのは、ファイナンシャルプランナーの浅井秀一さん。著書「
図解わかる 住宅ローン」は、毎年改訂版が出る人気シリーズ。「繰り上げ返済」、「借り換え」ブームを先導したひとりでもある浅井さんに、住宅ローンについてお話を伺った。
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2015年版 家を買う前に知っておきたいポイント
・ポイント1:住宅ローン金利は、過去最低水準
住宅ローン金利に関係が深い長期金利(=10年国債の利回り)は、今年の1月に過去最低水準を(0.195%)更新。6月上旬現在も、長期金利は0.3%台で、この結果、住宅ローン金利も過去最低水準になっている。「現在の住宅ローン金利は、ほぼ下限に達したのは確かです」と、浅井さん。
・ポイント2:住宅ローンが金利競争「だけ」だった時代は終わった!?
金融機関が、集客のために住宅ローンの金利を競って下げていた、いわゆる「住宅ローン貸し出し競争」。今は金利の引き下げから、競争の内容は、「がん団信(※)」など、医療系団信を推進する方向に移行しているそう。
(※)がん団信については、7月13日公開予定の「住宅ローン特集2015年度版4」で詳しく解説します。
・ポイント3:借り換えしても、「借りた時より金利が下がる」ことはない
これまでに住宅ローンを借りた人は、金利低下のメリットを「借り換え」によって受けることもできた。当初の借り方が不利だったり、危険だったりしても、借り換えすれば逆転ホームランが打てたのだ。
しかし、これから住宅ローンを借りる人は、そうではない。借り換え効果が出る大前提として、「借りた時より金利が下がること」があるが、住宅ローンが下限まできた現在、これ以上金利が下がることは、ほぼないからだ。
・ポイント4:今、組んだローンと一生付き合う覚悟を!
ポイント1~3を踏まえて言えば、現在の住宅ローンは「一発勝負」の状況だ。今後は、今以上に有利なローンを組むことは、ほぼ不可能。これから組むローンと一生付き合って返済する可能性も高い。
「だからこそ、『とりあえず審査に通りそうな住宅ローンでマイホームを取得し、あとで見直そう』といった発想は避けなければなりません。これまで以上に真剣に比較・検討したうえで、住宅ローンを選ぶことが大切なのです」と、浅井さん。
今後は、これまで以上に真剣に比較・検討したうえで、住宅ローンを選ぶことが大切。けれども現実は!? 次回は、住宅ローンに関しての気になる調査結果を発表します。