夏、ラテンの熱気でリフレッシュ! 傑作ダンス映画3選
見事なダンスシーンと望郷のせつなさ…
踊ることは生きること▼「タンゴ ガルデルの亡命」
監督:フェルナンド・E・ソラナス
出演:マリー・ラフォレ, フィリップ・レオタール
1976年の軍事クーデターで、誘拐、拷問、虐殺が日常化したアルゼンチンから、パリに亡命した女優のマリアナ(マリー・ラフォレ)は、同じく亡命してきたバンドネオン奏者や仲間たちと、音楽劇「ガルデルの亡命」を上演しようと腐心中。ところが、官憲の眼を盗んで祖国から送られてくるはずの台本の結末が、いつまでたっても届かなくて…。
ガルデルとは、不世出のタンゴ歌手、
カルロス・ガルデルのこと。人気の絶頂期にあった1935年、アメリカから故郷ブエノスアイレスへ帰る途中、飛行機事故で早逝。この映画では、彼の録音した2曲の音源が使われ、アルゼンチン人の漂白の悲しみが伝わります。本作で新しい音楽を担当したタンゴの革命児、
アストル・ピアソラは、試写でガルデルの歌を聴いて泣き出してしまったとか。
音楽劇のリハーサルが進行していくストーリーで、見事なダンスシーンが続き、まるでミュージカルのような展開にワクワクしっぱなし。とはいえ、電話線だけでかろうじて祖国と繋がっている人たちのせつない思いも胸に迫って…。
同じく亡命を体験しているフェルナンド・E・ソラナス監督が、望郷の念、愛、明日への希望をユーモアと詩情を散りばめて描き、数々の
映画賞を総なめにした1985年の傑作。ぜひご堪能ください。
美しいだけでなく、
生きることと踊ることが一体化した“命のダンス”は、人生を浄化してくれる清流のように、私たちを癒し昂揚させてくれるでしょう。人間ってすごいな! そんな人間賛歌を感じるダンスで、心身を思う存分リフレッシュさせてください。
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「マンボ・キングス」
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「フラメンコ・フラメンコ」
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「タンゴ ガルデルの亡命」