2015年8月13日 04:15|ウーマンエキサイト
連載記事:イギリス式月収20万円で愉しく暮らす特集
色分けクロゼット整理法の経済的合理性(イギリス式月収20万円で愉しく暮らす特集 Vol.3)
平均月収およそ24万円、イギリス人の暮らし方とは
家計簿より優先する「買い物リスト」って?
の続きです。
「イギリス人のライフスタイルには、お金に左右されない生き方のヒントがいっぱいです」と言うのは、100回を超える渡英経験のある作家の井形慶子さん。今回はイギリス人の住まいのアイデアの中から、お金をかけない方法を学びます。
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年に3回 ゴミを捨てるためにトラックを呼ぶ生活
井形さんの会社では1年のうちに3回ほど、社内のゴミを一斉に捨てるため、2tトラックを呼ぶ。ゴミ出しの日は朝から社員全員が自分の机周りからトイレまでを見渡し、不要なものをすべて袋に詰めて捨ててしまう。
会社から出るゴミで意外に多いものが、サンプル品。「毎回おそろしいと思うのは、室内を圧迫していたこれらのゴミは、社内で働く人たちが生み出したものではないということなのです。」(井形さん談)
つまり、送られてきた品々がそのままゴミ化して日常スペースを占領しているのだ。
これを家庭に置き換えてみても同じ。
不要な贈答品を家に置いておく経済的なムダは、思っているよりも大きい。たとえば、贈答品に埋もれて、タンスの奥にあるのに気付かずに枕カバーを買い揃えたり、真夜中、食品会社のサンプルや景品に埋もれた引き出しの奥にあるはずの電池をコンビニに走って調達したり…。
今すぐ必要なものが、不要な贈答品に埋もれて見つからない。そんなシーンは、誰もが思い当たるのでは? そんな生活は、お金はもちろん、時間も浪費して、かつ日々ストレスも溜まっていく。
贈答品は1週間以上放置しない
井形さんはある時期から贈答品が届いたらすぐに袋や箱から出すようにし、
すでに持ち合わせているアイテムと重なったら、友人知人に連絡をとり、1週間以内に必要な手元に届くよう手配している。
温泉に持って行くのに手頃なタオルは、
新品が加わった段階で同じ数だけ古いものを捨てる。これで、タオルが何枚加わっても脱衣所の棚の中に物が溢れるということもなくなった。
新品のシーツや食器などを教会や施設のバザーのためにとっておく、というのもやめたそう。
実はバザー主催者たちは「シーツや食器、洗剤の類は一番多く集まるが、いつも売れ残る」とボヤいているとか。
イギリス人の主婦が日本式冠婚葬祭を見て、「粗大ゴミを増やす見事なシステムだと皮肉った言葉が忘れられないのです」(井形さん談)
贈ってくれた人の気持ちを思うと、捨てられないのが贈答品の怖いところ。でも、こうして「不都合な真実」を書き連ねてみると、贈答品と向き合う気持ちになれるのでは?