ザ・リッツ・カールトンやパークハイアット、マンダリンオリエンタル、ホテル椿山荘、セント・レジス…ため息の出るような一流ホテルたち。
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一歩足を踏み入れると、ぴーんとした緊張感とともに、ゆったりとした時間が流れていて、外の世界とは隔てられた時空を感じさせてくれます。
空間だけでなく、そこで働く人々も特別な存在。ホテルの誇りを背負い、細部にまで気を配りながら、ゲストに最大限の心地よさを提供すべく情熱を注ぐ人たちです。
都心に住んでいるから宿泊する理由もないし、そうでなくても宿泊費はかなり高額。出入りするとしたら謝恩会や結婚式、ちょっと特別な食事会でレストランを利用するくらいかな…という人も多いのでは?
いやいや、もったいない! 良きホテルは街の財産。宿泊客にはなれなくても、何とかして味わい尽くしたいもの。
■パブリックスペースを活用する
一流のホテルは「公共性」を大切にしており、宿泊客だけに許されたプライベートスペースを除いたパブリックスペースは大抵、開放されています。
そして実は、ホテルの魅力が最も詰まっているのもこのパブリックスペースなのです。
見事なインテリアのロビーを待ち合わせ場所にしたり、豪華なお化粧室をちょっと拝借したり、気の利いたものがそろったショップやペストリーで買い物したり、楽しみ方はいろいろあります。
筆者はメトロから地上に出るときも、わざわざホテルの直通出口を経由し、美しいエントランスから街に繰り出すことも(とっても気分がいいんですよ)。
旅先では、その街を代表するホテルに泊まれなくても、せめて見学しておくことをおすすめします。パリではプラザアテネ、シンガポールではラッフルズホテル、香港ならマンダリンオリエンタルなど。
ただし門前払いされないよう、服装にはある程度気を遣う必要があります。あとは、さも当然の権利を享受しているかのように堂々と入っていきましょう。映画のワンシーンに迷い込んだような、特別な思い出になることうけあいです。