小川糸が最新刊エッセイで語る、シンプルな暮らしするための方法
迷ったら保留箱へ。ものを手放すヒントそうしてものを厳選し、携帯電話すら持たなくなったという小川さん。ものを手放す秘訣は?
「使わないで持っていることが、そのものにとっても、それを作った人にとっても一番悲しいことだし、失礼な気がします。やっぱり
使われてこそだと思うんですね。
私は相手が喜んでくれることが好き。だから値段などは考えないようにして、自分よりもっと上手く使ってくれる人がいるなら渡して、そのものがより気持ち良く使ってもらえたら幸せです。
もちろん、すごく気に入って手に入れたけど使っていないもの、手放すことはできないものも結構あります。そういうものは
保留にしておいて、時間をかけて別の使い方を探していくのも楽しいんです」
撮影:大坪尚人
「見立て」を待つ保留中の箱には、ここまで入れたらもう入れないというラインを決め、常にいっぱいにはせず、余白を設けるようにしているそう。
そうして、小川さんが日々使う道具や生活用品は、
「一生付き合いたい」ものばかりになりました。