雨が降る前に頭や関節が痛くなったり、イライラや肩こり、めまいに悩まされたりしたことはありませんか?
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それはもしかしたら、天気の変化で起こる不調「気象病」かもしれません。
天気の変化による体の不調は、「気のせい」とされることも少なくありませんが、実は気のせいではなかったんです。
■気象病とは?
天気の変化で起こる体の不調は、総称して「気象病」と呼ばれています。
症状は大きく分けて二つあり、一つは、めまい・肩こり・イライラといった、いわば「不定愁訴」。
多くの場合検査しても原因が見つからず、自律神経が乱れがちな人に症状が出やすいとされています。
もう一つは、持病が悪化するパターン。気象病の中でも片頭痛や関節痛などの痛みを伴うものは特に、「天気痛」と呼ばれています。
■気象が体に与える影響
気象病の引き金になるのは主に、気圧・気温・湿度の変化。
例えば、梅雨や台風の時季は特に、気圧の変化に対する注意が必要です。
冬から春に変わっていく時季には、高気圧で暖かい日があったかと思うと、低気圧で寒い日がくるなど、気圧の差と寒暖の差が激しくなります。
また、日中は暖かくても朝晩は厳しく冷え込むなど一日の中での寒暖の差が激しい日もあり、自律神経が対応しきれず、体調不良へとつながってしまうことも。
気象はこのように、さまざまな点で人体に影響をおよぼしているのです。
■頭痛、アレルギー…低気圧に要注意!
気象変化の中でも特に人が影響を受けやすいのは、気圧の低下です。
私たちの耳の中には、気圧の変化を察知する「気圧センサー」があります。
気圧が変化するとこのセンサーが自律神経、特に交感神経に影響をおよぼし、痛みやめまいなどの症状が表れます。
交感神経と副交感神経のバランスが乱れると、アレルギー症状も出やすくなります。
そのため、自律神経が乱れやすい人は、気象病になりやすいといわれています。
■気象病を予防する生活術
天気が変化しても、自分で体調をある程度コントロールできるのが理想。
そこでおすすめなのが、天気と自分の体調を記録する「気象日記」。
これを一定期間つけると、天気の変化と自分の体調との関連が把握でき、自分の体調変化のパターンが見えてきます。
すると、天気予報から自分の体調を予想して、薬を飲むタイミングを決めたり、仕事や遊びの予定を変更したりするなど、対策をとることが可能になります。