連載記事:夫を亡くしたとき 妻が知っておきたいお金のこと
夫の銀行口座からお金が引き出せない!【夫を亡くしたとき 妻が知っておきたいお金のこと 第3回】
夫が急死! まず妻がしなければいけない3つのこと
夫の葬儀でトラブル! 葬儀社の選び方と費用の目安の続きです。
夫が突然亡くなり、混乱の中、病院の支払いや葬儀代とお金が出ていくことが続く。そんなとき、気をつけなければいけないことに
「銀行口座の凍結」があると、フィナンシャル・プランナーの内藤浩介さんは話す。
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■夫が亡くなり最初にする手続き
まずは書類手続きの説明をしよう。
夫が亡くなり、最初に提出しなければいけない書類が「死亡届」である。通常、死亡診断書と死亡届けは1枚の書式になっていて、死亡届に署名と押印(認め印でも可)をして提出する。この書類を提出すると、火葬許可証を受け取ることができる。
「死亡届けの提出期限は、医師から
死亡診断書を受け取った日から7日以内(海外で亡くなった場合は3カ月以内)ということを覚えておいてください」(内藤さん)
●死亡届けの提出先
1)死亡地の市町村役場
2)故人の本籍地の市町村役場
3)届出人(署名・押印をした人)の現住所地の市区町村村役場
出典:『夫が亡くなったときに読むお金の話―あなたの生活を守る届出と手続き』
(内藤浩介/東洋経済新報社)より抜粋
■夫の口座が凍結!? 「葬儀代」をどうする?
「本人が死亡したあと、銀行口座が凍結され、お金が引き出せなくなる」という事実を知っているだろうか。口座が一度凍結されてしまうと、解除するまでに数週間から数ヶ月かかる場合もある。
「病院や葬儀費用の支払いは、口座が凍結されたといった、こちらの都合では待ってはくれません。可能であれば、
臨終前に必要な金額を銀行から引き出しておくのも、ひとつの方法です」(内藤さん)。
なぜ口座が凍結されるのだろうか。それは、人が死亡したその瞬間から「相続」が発生し、個人の財産は法律上「相続財産」となるからだ。