「図書館」といえば、各自治体が運営する公立が一般的ですが、民間人が自宅を開放した私設図書館もあります。それが「家庭文庫」(または地域家庭文庫)とよばれるものです。
公立図書館ほどかしこまっていないアットホームな雰囲気で、おはなし会やママ向けの本を選んでくれることも。近所にあれば、足を運んでみる価値アリです!
© nami66 - Fotolia.com
■家庭文庫ってどんなところ?
家庭文庫の魅力といえば、厳選された本がそろっていること。最近では図書館が書籍を無料で貸与したり、財団などから助成を受けたりするケースもあるようですが、基本的には私費でそろえたこだわりの本がずらり。
「量より質」のイメージがあります。
施設を運営するのは、同じ立場であるママが多いことも特徴的。先輩として子どもに合った本選びを助けてくれたり、ママ向けの本を紹介してくれたりすることもあるようです。
また、
地域の人たちと交流できる場として機能している施設もあり、図書館というよりは、本が大好きなママのおうちにおじゃまする感覚に近いかもしれません。子どもがおつかいに行けるようになるころには、近所にあればひとりでも通わせやすいというメリットがあります。
もちろん、館内を走り回ったりするのはNGですが、赤ちゃんが泣いても温かく見守ってもらえるケースがほとんど。子どもが雰囲気を知るためにも、公立図書館のデビュー前に利用しておくと安心かもしれません。
それでは、筆者おすすめの家庭文庫を4件ご紹介。各地にはさまざまな家庭文庫があり、それぞれに個性があるので、お出かけがてら遠くの施設を利用するのもおもしろそう。利用条件は施設によって異なるので、事前に問い合わせておきましょう。
■このあの文庫(東京都杉並区)
子どもの本の編集や翻訳をしている、こみやゆうさんが館長を務める家庭文庫。
毎週土曜の午後に開館し、約3,000冊もの絵本や児童文学などを無料で貸し出しています。
入会するには保護者同伴で訪れるか、保護者に入会申込書を書いてもらう必要があります。そして、提出後に「おやくそく」をその場で読み上げてから署名を書くのがユニークなところ。子どもが自分で声を出しておやくそくをいうことで、きちんと守れるようになりそうですね。
返却期限が遅れた場合は罰金があるなど、厳しいルールもありますが、地域の人が集まる児童館のような雰囲気。マナーが守られるからこそ、快適に過ごせそうです。
・
このあの文庫
■ロールパン文庫(東京都練馬区)
映像翻訳者、児童文学作家として活躍する小松原宏子さんが主宰。小松原さんは、かつて練馬区にあった「ムーシカ文庫」に通っていて、この影響を受けて2003年に自身でも始めたそうです。
文庫開放日は毎週水・土曜日(第二土曜日のみの場合もあり)の午後。月に1回、絵本の読み聞かせや紙芝居を楽しめるおはなし会を開催しています。これはおもに月後半の金曜日に行うとのことです。
・
ロールパン文庫
■ルピナス文庫(神奈川県横浜市)
毎週火曜日に開館。こちらではボランティアによる読み聞かせや、ハロウィンやクリスマスなどの季節のイベントを開催しています。
「ぬいぐるみお泊り会」というユニークな催しも。子どもたちがぬいぐるみを預けると、翌日にはぬいぐるみたちが選んでくれた絵本を借りられるそう。こうして子どもが本を好きになるきっかけを作ってくれるのはうれしいですね。
・
ルピナス文庫
■あいのみ文庫(埼玉県越谷市)
文教大学越谷図書館内にある、子どものための私設図書館。一般家庭ではありませんが、同大学の学生がボランティアをしていたりして、幅広い世代の人とふれあうことができます。
おはなし会やおたのしみ会など、子ども向けのイベントはもちろん、「絵本の選び方」講座を開催するなど、ママに役立つ情報も盛りだくさんです。
開庫日は毎週木曜日、越谷およびそ周辺地域に住む子どもたちならだれでも利用できます。
・
あいのみ文庫
自宅の近くに家庭文庫があるかどうかは、自治体や近くの図書館に問い合わせてみたり、お住いの「市町村名+家庭文庫」、「都道府県名+家庭文庫」で検索してみると調べられます。本と子どもが好きな人が主宰する図書館なら、読書の楽しさを子どもに教えてくれそうですね。
※2017年1月10日時点の情報です。最新情報は各施設のWEBサイトでご確認ください
2児の父・ビビる大木、9歳愛娘とのおでかけエピソードが「号泣案件」と話題「大木だって泣いてもいいですよね?」