(C)2017フジテレビジョン 集英社 東宝 [c]古屋兎丸/集英社
菅田将暉、野村周平、竹内涼真、間宮祥太朗、志尊淳、千葉雄大と、今をときめくイケメンがずらり顔を揃えた『帝一の國』がいよいよ4月29日(土)より公開された。
りりしい制服に身を包んだ紅顔の美青年たちが並んでいるが、本作はただの学園モノではない。
菅田たちはりりしいフンドシ姿で和太鼓を叩いたり、パンイチになったりと、かなりチャレンジングなシーンに挑んでいる。
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菅田が演じる主人公の赤場帝一の夢は、総理大臣となって「自分の国」を作ること。
そのためには、日本一の名門校である海帝高校の生徒会長の座を狙うというのが一番の近道らしい。
帝一は自身の野望を実現させるためにいろんな策略を練り、着実に一歩ずつ階段を上っていくが、学校では予想外の罠や試練が待ち構えていた。
原作は古屋兎丸の同名人気コミック。ポスターや公式サイトなどを見ると、まさにコミックから飛び出したような血気盛んな若者たちのビジュアルが!
几帳面な七三でギラギラした野心を燃やす帝一役の菅田に、イケメンオーラ封印で三枚目のこずるい東郷菊馬になりきった野村。
高身長と爽やかさを兼ね備えた大鷹弾役の竹内に、お目々キラキラの端正な美貌を誇る氷室ローランド役の間宮、胸キュン乙女系キャラの榊原光明役の志尊。
能ある鷹は爪隠す的な知性派・森園億人役の千葉と、いずれも相手にとって不足はなし、という布陣。
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さらにヒロインには『俺物語!!』、『ひるなかの流星』『ピーチガール』と、人気コミックの実写映画作品が続く売れっ子・永野芽郁、また、帝一の厳格な父・赤場譲介役に吉田鋼太郎と、隅々までドンピシャなハマリ具合だ。
これぞキャスティングの妙で、いわばオールスタームービーと言っても過言ではない。
菅田たち俳優陣が切磋琢磨し合いながら本作に臨んだであろうことは、完成した映像を観ても伝わってくる。
帝一たちがフンドシ姿で和太鼓をたたくシーンも圧巻だ。
観る側としてはちょっと気恥ずかしさもあるけど、彼らが放つパッションに酔いしれてしまう。
帝一たちは勝負に勝つための手段を選ばない。その徹底ぶりには感心しきりだ。時には上級生の犬となり、靴を舐めることさえ厭わない。
そこまでするの!?と思わずのけぞるが、そんな恥辱的な行動は、どうしても勝ち残りたいという強い意思に裏打ちされたものなのだ。
脚本は『ROOKIES』のいずみ吉紘で、原作の旨味を無駄なく抽出し、予想外の感動的な要素までをも盛り込んだところは実に素晴らしい。
監督はCM界で活躍し、『世界から猫が消えたなら』でも注目された永井聡。
まるで国盗り物語的な展開にドキドキハラハラできる、満足度の高いコメディ・エンターテインメントに仕上げてくれた。
とにかく菅田将暉たちの俳優魂に心揺さぶられる快作『帝一の國』。折しもGWということで、ぜひ劇場で観賞してみてほしい。
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文/山崎伸子