© 2017 フジテレビジョン 東宝 FNS27社
上戸彩演じる普通の主婦が、
斎藤工演じる既婚男性と道ならぬ恋に溺れていく様子を描き、社会現象にもなったドラマの劇場版
『昼顔』が、6月10日(土)より公開されます。熟成期間を経て、映画ではドラマの3年後を描く、芳香な大人のラブストーリーに仕上がりました。今回は、連ドラファンもうなりそうな見どころ、そして恋の行方を占ううえでも重要なポイントを3つにわけてご紹介します。
映画冒頭で目にする、いまの2人の状況を示す1枚の合意書。3年前、道ならぬ恋に落ちた笹本紗和(上戸彩)と北野裕一郎(斎藤工)でしたが、2人は弁護士を交えた示談の後、別れざるを得なくなりました。
夫と離婚した紗和は、誰も知らない海辺の街へ引っ越し、レストランで見習いをしながらひっそりと暮らしています。北野は大学で非常勤講師を務めていますが、ある日、紗和の住んでいる街で蛍に関する講演をすることになり、そこで2人が再会! 運命に引き寄せられた紗和たちは、再び逢瀬を重ねていくようになります。
■切なすぎ! “蛍”が道ならぬ恋の行方を暗示
ドラマと同様に、
人気脚本家・井上由美子の熟達したストーリーテリングとモノローグにご注目。
ドラマでは、北野の生物教師という役柄上、生物絡みの
名セリフが多数登場しました。たとえば「昆虫は痛みを感じる必要がないぐらい命が短いから、痛覚がないと言われているんだ」といったセリフも話題になりました。
映画では
「蛍」が2人の許されない愛のメタファーとして使われています。再会後に2人がよく会う場所も、蛍のいる清流。「鳴かぬ蛍が身を焦がす」(口に出さずに心の中深くで、相手のことを思っていること)ということわざは、まさに2人の
悲恋そのもの。闇夜でしか存在感を示すことができない光は、蛍の生態うんちくも織り込みながら物語を盛りたてていきます。
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たとえば日本の童謡の「ほたるこい」の歌詞「こっちのみずは、あまいぞ あっちのみずは、にがいぞ」も意味深に映画に登場。北野の講演に行くかどうかを迷っていた紗和は、“にがい水”があるとわかっていながら、あっちへ踏み出してしまうんです…。
さらに、この蛍、クライマックスでも大活躍! そこは観てからのお楽しみということで。
■禁断の恋なのにプラトニック!? でもエロティシズム漂う!
最初は北野に会いに行くことをためらっていた紗和ですが、燃え盛る胸の炎を鎮められず、北野の下へ駆けつけます。
2人は蛍のいる清流で何度も会いますが、そこでは“アンタッチャブル”なまま。抱擁したり、唇を重ね合ったりすることはなく、前半はプラトニックのまま物語が進みます。でも、お互いに心から求め合っている空気感がそこはかとなく漂ってしまう。プラトニックなやりとりだからこそ、じつにそそられるのは、ドラマから続投の西谷弘監督による演出の妙ですね。
劇中で、上戸彩と斎藤工の
手と手が絡み合う妄想めいたシーンがインサートされますが、こちらも手だけなのに、なんともいえないエロスが! 上戸の細い手と、その手を覆う少し武骨な斎藤の手のビジュアル的相性が抜群です。
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美しい手の代表格、長谷川博己や豊川悦司の骨ばった長くて美しすぎる指の手とは違い、斎藤の手はどこか不器用な北野らしい手。
手でキャスティングされたとは思えませんが、本当に役柄とぴったりです。
■北野の妻・乃里子の嫉妬が炎上! さらに第三の男も出現
そして、ドラマファンのみなさま、朗報です! 紗和と北野の恋を阻んできた北野の
妻・乃里子(伊藤歩)の
“恐妻力”は映画でも健在です(笑)。2人の姿を目撃し、車のクラクションを長押し…なんて序の口ですよ。後半の怒涛のような見せ場はさらにすごい!
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また、紗和が働く海辺のレストランを営むオーナーの杉崎尚人が、第三の男として登場。いかにもモテ男的という感じの手あかのついたイケメンではなく、野性味あふれるセクシーさを醸す
平山浩行をもってきたところがナイスキャスティングです。この謎めいた男が、紗和と北野をおおいに揺さぶっていきます。
“禁断の恋”に対して反発的な世の中の風潮がありますよね。はたして紗和と北野には、いかなる未来が待ち受けているのでしょうか? その結末をしかと見届けていただきたい。
『昼顔』
出演:上戸彩 斎藤工 伊藤歩 平山浩行
監督:西谷弘
脚本:井上由美子
2017年6月10日 全国東宝系にてロードショー
公式サイト:
http://hirugao.jp/
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