『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』の第1話が平均視聴率16.3%をマークし、「月9復活!」と注目されたフジテレビ。しかし、もう1本、関西テレビ&フジテレビが攻めの姿勢で臨んだ
窪田正孝主演ドラマ
『僕たちがやりました』(毎週火曜21時~/フジテレビ系)にも熱い視線が注がれています。
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『僕たちがやりました』は、実写化困難だといわれていた
金城宗幸の人気コミックのドラマ化作品。高校生が悪ふざけで仕掛けたイタズラが、テロまがいの爆発事件に発展するという、かなりキワドイ内容の青春コミックです。
第1回目ではド迫力の爆発シーンが披露され、第2回目からはいよいよ
若者たちの逃亡劇が始まります。
コメディで味付けしてあるのでさほど重くはなりませんが、今後のダークな展開が、映画ではなくお茶の間で見るドラマとしてどう描かれていくのか、目が離せません! そこでこのドラマの見どころと、今後に期待したい点をピックアップ。
■トホホな童貞くん窪田正孝らキャスティングが絶妙
第1話では、キャスティングの妙が光ってました。「そこそこでいい」という平凡な高校生・トビオ役に、実年齢28歳で挑んだ窪田正孝のトホホぶりが最高です。
もんもんとした童貞のぼやきも原作どおりですが、まったく嫌味がありません。
同級生・伊佐美役の
間宮祥太朗や、マル役の
葉山奨之もそれぞれにイケメンオーラを封印し、へんてこなヘアスタイルにもトライ。いちばん原作の再現度が高いのは、高校の先輩で金持ちのパイセン役の
今野浩喜。元お笑いコンビ、キングオブコメディのボケだけあり、小ネタでばっちり笑いを取っていきます。
トビオの幼なじみの蓮子役の
永野芽郁は、ぶりっ子ではなく、同性からも愛される元気なヒロインを演じさせたらピカイチですし、伊佐美の彼女・今宵(こよい)役の
川栄李奈も、男好きのする巨乳キャラでかなりイイ線をいってます。
また、「そう来ますか!」とうなったキャスティングが、トビオを目の敵にする不良・市橋役の
新田真剣佑と、冷酷な刑事・飯室役の
三浦翔平。きれいな顔でメンチを切る真剣佑くんのすごみと、「怒らせたらいちばん怖そう」という得体の知れない圧を感じさせる三浦さんにぐっと来ます。
■これは映画か!? リアルな爆発シーンにビックリ
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第1話では、マルがヤンキー高校の不良グループにボコボコにされたことにトビオたちが憤慨し、復しゅう計画を決行します。
といっても、パイセン手作りのしょぼい爆弾をヤンキー高校に仕掛けるというほんのイタズラのはずでした。ところがそのなかの1つが大爆発!
演出は上川隆也主演ドラマ『ステップファザー・ステップ』の
新城毅彦監督。この方、近年は広瀬すず×山崎賢人出演の『四月は君の嘘』や、永野芽郁主演映画『ひるなかの流星』など、ラブストーリーの映画でスマッシュヒットを飛ばしている映画畑の監督です。
なるほど。新城作品なら、ドラマの枠を超えた映画っぽいテイストに仕上がっているのもうなずけます。
■ドラマは原作コミックの結末と異なる!?
第1話では、爆発シーンはもちろん、マルが不良グループからリンチを受けるバイオレンスシーンの容赦ない描写も強烈でした。
市橋たちに命令され、マルといじめられっ子の水前寺(加藤諒)が殴り合い、最終的には首まで締めてしまう。ただ、このバイオレンス描写に手をぬかなかったことで、
人間の心の闇が浮き彫りにされました。
第2話では、爆発事件の規模のすごさを実感。あの爆発事故で市橋が死亡したと聞いて耳を疑います。「え!? 新田真剣佑は主要キャストですよね?」と、視聴者もびっくりでしょう。そこは見てのお楽しみです。
爆発事故の死者は6名だと報じられ、茫然自失のトビオたち。パイセンは金でけりをつけようとしますが、そんなことがうまく運ぶわけはなく。
原作は、人殺しとなってしまったトビオたちをシビアに見つめた、人間くさい物語です。フジテレビ側はすでに
原作とは違う結末になると公表していますが、ここまで攻めていて、予定調和な美談にだけは落とし込んでほしくないと強く希望します。
この先には、窪田くんが制作発表のときに告白した「人生初のおしり丸出しシーン」もあるということで、予断を許さないドラマになっていることは確かのようですよ!
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