ひとりでいることに耐えられず、彼を束縛してしまいます 【心屋仁之助 塾】


周りからは「しっかりした人」と見られているさりさんが、まさか、彼の前で、赤ちゃんのように泣いているなんて、想像がつかないでしょうし、さりさんもその面は、人前では出さないようにしていませんか。

・周りの人が困る
・嫌な顔をされる
・ため息をつかれるだろうから…

元をたどれば、それは実は、「親」に対する気持ちなんです。

・私が寂しいなんて言ったら、親が困る
・構ってほしいって言ったら、親に嫌な顔をされる
・こんな自分を知られたら、親にため息をつかれる

小さい頃に、こんなふうに感じていなかったでしょうか。

長女気質でしっかり者の女性は、「いい子の自分」と「そうでない自分」を、心の内側でわけてしまうことがあります。

弟や妹のお手本になってお母さんを困らせない、自分は我慢して、人に迷惑をかけず、周りの大人の出す空気を読んで…。

そういう「いい子」の部分を見せていると、親は安心します。親の安心した顔、笑顔が見たいから、もっといい子でいようとします。

でも、ずっといい子をしていると、その陰になって、表に出てこられない「そうでない自分」が作られていきます。


・我慢しているけれど、本当はさみしい
・弟や妹の面倒をみているけれど、本当は自分に注目してほしい
・さみしがりやで、かまってほしがりで、ひとりでは何もできない、弱い女の子

それが、さりさんの本当の姿なんじゃないかと思います。

親や、学校、職場の人の前では「いい子」でいようと頑張りますが、ひとたび心の距離の近い恋人ができると、我慢の糸がぷつっと切れるように、ダムが一気に決壊するように、自分が親からもらえず我慢していた分も、「私だけにもっとかまって」と、恋人に求めてしまうのだと思います。

ですので、今はさりさんの中で分離している「いい子」と「そうでない子」を、ひとつにしていくイメージを持たれるといいです。

次の言葉を口に出して言ってもらえますか?

「お母さん、私さみしかったよ。ひとりにしないで」
「お母さん、私のこと一番優先して」
「お母さん、さみしがりやで構ってほしがりの私でも好きって言って」

イメージの中で、さりさんが小さかった頃の、まだ若いお母さんを想像して言ってみてください。そして、「彼の前でしか見せていないさりさん」を、少しずつ表舞台に出していってみてほしいです。

・会社の人に「できないです、手伝ってください」と言ってみる
・同僚の女性に「落ち込んでるんだぁ、話聞いてほしいな」と助けを求める
・会社で泣く
・親に「なんでもいいから褒めて」と言ってみる

「しっかり者で大人の対応ができる」というさりさんのイメージを、あっさり裏切ることをしてください。

そうしてみると、彼の前での「感情のダムの決壊具合」が徐々に変わっていくと思います。
彼には「今、リハビリ中だから」といって、長い目で見てもらいましょう。

さみしがりやの自分を見せられる場所を増やしていきましょうね。応援しています。

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