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いよいよNHKの連続テレビ小説
『わろてんか』も10週目に突入。
てん(葵わかな)の「ごりょんさん」(昔の良家や商家で使われていた敬称)と肝っ玉母さんぶりも板についてきましたが、まだまだ
夫・藤吉(松坂桃李)の手綱さばきには手こずっているようです。
先週の副題は
「女のかんにん袋」。てんは文字どおり、
リリコ(広瀬アリス)からもらった「かんにん袋(きんちゃく袋)」に、子育てに非協力的な藤吉への不平不満を叫んでいきます。
それにしても、父親となっても相変わらずダメ亭主のままである藤吉。いや、さらに拍車がかかったというべきか。特に先週は、かなり奥さま方を敵に回したのではないでしょうか?
■妻のかんにん袋が切れるとき
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風太(濱田岳)が会いに来たので、てんは藤吉とともに3人で夕食をとろうと待っていました。ところがさんざん待たされた後、酔っぱらって帰ってきた藤吉は、てんの料理をひっくり返してしまいます!
風太はここでもまた、藤吉にブチ切れ。てんの苦労を代弁し、藤吉を叱りつけますが、藤吉は「寄席のことを何もわかってないくせに」と逆ギレ状態に。てんも、藤吉に頼んでいた初節句のかぶとのことを何度も忘れられていたことで怒り心頭です。
このあと、仲直りして食卓を囲むのかと思いきや、藤吉は「疲れたから寝る」と行ってしまいました。これはますますないですよね……。
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かんにん袋に「おしめ替えたこともあらへん! 夜泣きしても知らんぷり! いつまでもかぶと買ってこうへん!
それでも父親か!」と藤吉への不平不満をぶちまけるてん。かんにん袋が実際に膨らみすぎて爆発するという演出には笑うしかなかったです。
トキ(徳永えり)から
「男は鈍い」と言われ、おおいに納得するてん。イクメンなんて存在しないに等しい明治時代、てんたちの独白に、ママたちはおおいにうなずいたのではないでしょうか?
■高橋一生が男の言い分をフォロー
最近、よく目にする
高橋一生演じる伊能と藤吉の2ショット。伊能は、藤吉の恋敵的なポジションからスライドし、今では良き友人として藤吉をサポートしてくれています。
藤吉について「仕事がおもしろい時期なんだ」とフォローする伊能。高橋一生、相変わらず、クレバーな二番手キャラがしっくり来ていますね。
藤吉は「母親になると、みんな
強なって面倒なんや」とぼやき、さらに「結婚してへんからわからんのや」とグチりまくりますが、伊能は「失ってから後悔しても遅いぞ」と穏やかにさとします。
うーん。伊能は本当にキャパが広いですね。
藤吉の愚痴を流さずに、かといって同意しすぎず、絶妙なさじ加減で受け止めています。ますます伊能株が上がる一方で、藤吉株の下落ぶりが心配な今日この頃です。
■夫婦間の溝を埋めるには?
かんにん袋の緒が切れてから、てんは藤吉とまともに口をききません。そんな2人を見かねた寄席の仲間たちが、なんとかてんたち夫婦を仲直りさせようと、隼也の初節句をみんなでお祝いします。これに感激したてん夫妻。
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締めは、これまで何度もてんのピンチを支えてきたトキ(徳永えり)の出番です。藤吉には「おてん様に結婚申し込んだときのお気持ち、隼ちゃんの前で思い出しとくれやす」と、てんにも「何があっても藤吉さんの言葉を信じてついていかはったのに、なんで今は信じてあげられへんのですか?」と詰めよります。
そのとおり!いいぞ、トキ!
その言葉にハッとしたてんと藤吉は、あらためて初心に戻り、夫婦の絆を取り戻しました。
てんは今後について「お互いに
愚痴はためずにすぐ吐き出すことです」と笑顔で提案し、めでたしめでたし。
これまでにないくらいに亀裂が入っていた夫婦仲でしたが、仲間たちのサポートによって修復に向かいました。時代は違えど、ママがいろんなことに煮詰まったとき、こういう周りのサポートは非常に大きいなあと実感します。
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と言いつつ、週明けには藤吉が、性懲りもなくさらに寄席の小屋を増やしたいと言い出しました(苦笑)。まったく懲りない男ですが、だからこそてんの妻としての度量も大きくなっていくんでしょうね。ますますごりょんさんとして、気張っていってほしいです。
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