連載記事:【親子で楽しむ絵本の時間】
クリスマスをもっと深く楽しむために! 子どもが笑顔になるしかけ絵本【親子で楽しむ絵本の時間】 第24回
■ポップアップ スノーマンとスノードッグ
キャラクター原案:レイモンド・ブリッグズ/訳:中井川 玲子/出版社:大日本絵画
「ポップアップ スノーマンとスノードッグ」
ビリーがつくった最高傑作のスノーマンとスノードッグ。そんな2匹(?)は寒い夜に突然動き出します。ビリーと一緒に空をとんだり、雪山レースに参加したり…。丸みのある体がとっても愛らしい2匹の姿は、ほのぼのしたストーリーにぴったり。短いお話ながら立体的に見える仕掛けは、さまざまな角度から眺めることができ、親とは違う目線で仕掛けを楽しむ子どもの様子を見ることができます。最後のページでは、ぴかぴかと光るライトで夜空の星が表現されており、幸せな気分で読み終えることができそう。寒い冬をほっこりさせてくれるポップアップ絵本です。
■オズの魔法使い
作:ロバート・サブダ/原作:ライマン・フランク・ボーム/絵:ロバート・サブダ/訳:わく はじめ/出版社:大日本絵画
「オズの魔法使い」
主人公の少女・ドロシーが竜巻に巻き込まれ、オズの世界にとばされてしまう… というストーリーで有名な「オズの魔法使い」が仕掛け絵本として楽しめるのがこちら。アリスに続き、こちらもロバート・サブダの作品です。仕掛け絵本は数々ありますが、なかでも突出した精巧さと芸術性を備えていると評されるこの絵本は「見れば納得」の内容。大きな風車が回る、付属のメガネでお城を眺めるなど「想像させる」のではなく実際に「立体化」して見せるところがすごい!「原作に忠実な美しさ」と絶賛の声が多く、なかには「見せたい! でも壊されたくないから見せられない!」とジレンマに陥るママもいるようです(笑)。
■ようせいのおしろのぶとうかい
作:マギー・ベイトソン/絵:ルイーズ・コンフォート/訳:かがわ けいこ/出版社:大日本絵画
「ようせいのおしろのぶとうかい」
主人公は舞踏会に招待されなかった妖精たち。大広間にもぐりこもうとするけれど…。ぐるっと360度広げ、メリーゴーラウンドのように楽しめるこちらの仕掛け絵本は、切りぬき人形付きでさながらドールハウスのよう…! お姫様、舞踏会、妖精といった要素は幼稚園から小学校低学年ほどの女の子の目を輝かせ、夢中にさせてくれます。細部まで描きこまれたイラスト、かわいらしい家具やインテリア、実際に開くことのできる窓やドア、階段付きの2階など、どの場面(部屋)を見ても飽きることがありません。ダイナミックに広がるのに閉じればコンパクトな1冊の絵本になることも、ママたちのうれしいポイントになっているようです。
あたたかいおうちで過ごす、楽しいクリスマス。今年は仕掛け絵本をおともに、家族みんなで歓声をあげてみてはいかがでしょうか。
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