嫌な記憶「過去の失敗を思い出して落ち込んでしまいます…」【心屋仁之助 塾】
また、視点を「今」に向けてみることも大切です。
過去につらい経験があったとしても、その経験を使って今の自分をいじめているのは、同級生でも主任でもない、かえさんご自身。まずはそのことに気づいていただきたいのです。
心は時間の区別がつきません。頭の中で過去の経験を反すうしていれば、あたかも現実に今起こっているように感じてしまいます。
しかも思い出しながら、自分で自分にナイフをブスブスと刺すように、「こんな自分ではダメだ」と今も自分を責め続けている。かえさん自身が自分で自分を嫌な気持ちにさせてしまっているのです。
ひとつの可能性ですが、かえさんの心の中に「バカにされる人間はダメだ」「これからも自分はバカにされる」といった思いはありませんか? 心の中にその前提がある限り、”自分責め”は止まりません。
これまで、バカにされた経験はあったかもしれない。でも、かえさんはバカにされる人間ではないのです。
かえさんは嫌な目にあった際、相手への腹立たしさもしっかり感じておられました。それはつまり「私は本当はそんな人間じゃない!」と知っているということ。自分をしっかり守ろうとした証拠です。
だから私は、かえさんのことを弱いだけの方だとは思いません。弱いところもあれば、強いところもある。そんな方ではないでしょうか。
「私の性格の弱さが原因」とも書かれていますが、もしご自身のことを弱いと感じているのであれば、弱いからこそ「どうせ私は助けてもらえる人間だ」というセルフイメージに書き換えてみませんか。この言葉を繰り返しつぶやき、自分は”助けてもらえる人間”という前提で、日常を過ごしてみてください。
また、ネガティブな気持ちにさいなまれたときは、「これは自分でやってるだけなんだ」「これは自分で止められるんだ」と言い聞かせ、意識的にネガティブな気持ちのループを切る練習をしましょう。
自分に向けたナイフを手放し、弱さに逃げず、その弱さを逆に利用するように生きてみてください。きっとあなたを助けてくれる存在や、今まで気づかなかったことが見えてくると思います。応援しています。
・このカウンセラーのブログ
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(編集山ゆひら)
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