ミニスカ、細眉、ルーズソックス…。
1990年代後半~2000年代前半、渋谷を中心に起こったギャルブームの中心にいた
プリクラ世代(1977~1986年生まれ・32~41歳位)が女子高生だったときの代表的なスタイルでした。そんなプリクラ世代も30代前半となった現在は、どんなママになっているのでしょうか?
プリクラ世代が10代後半~20代前半だった頃、
「カリスマ店員」という言葉が台頭したように、皆の憧れとなるようなキーパーソンがいたことも時代の特徴。制服にルーズソックスを合わせていたのはプリクラ世代まで、とも言われています。
時代の変化と共に、トレンドやファッションは移り変わっていきますが、今回はプリクラ世代の中でも、2000年代に青春を過ごしてきた1982年~1986年生まれ(現在32~36歳位)の人たちの昔と今のファッションにフォーカスしてみました。
■空前のギャルブームからコンサバスタイルへ
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「プリクラ」が皆の思い出ツールとして世に出てきてから、目の大きさや肌の色が変えられたり、落書きアイテムもぐんと増えるなど、その機能は着々と高度に。「落書きをいかにうまくするか?」など、プリクラ上での「デコレーション」も、ファッションやメイクと同じように自分を表現するためのツールの一つでした。
ギャル文化がすっかり定着してきた2000年代になると、「ギャル」の中でもさらに黒ギャル、白ギャル、などさまざまなスタイルが台頭。これまで肌をこんがり焼き続けていた人が一転、歌手の浜崎あゆみさんに憧れて、美白を目指す!なんてことも。
芸能人をはじめ、読モの影響も強かった時代。今のようにSNSもなかったため、TVや雑誌など限られたメディアの中で見かける彼女たちのスタイルを頻繁にチェックし真似ていた人も多かったのではないでしょうか。
そして2005年頃になると、空前のギャルブームから少しずつ、
赤文字系雑誌『Cancam』に代表されるようなコンサバスタイルが人気に。
「エビちゃん系」「もえちゃん系」という言葉も出るなど、コンサバの中でもフェミニン系か、クール系かと、ここでも異なるスタイルが派生し誕生します。
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このように、多様なファッションテイスト、トレンドが登場し続けてきた時代の中にいたプリクラ世代。「乗り遅れないように
トレンドには敏感でいたい」という人が多いのも、この世代の特徴といえます。
■そんなプリクラ世代が30代前半となった現在はというと…?
「10~20代の頃は小花柄のワンピースやスカートなどフェミニンなスタイルが好きだったけど、30代になって180度方向転換。夫がカジュアルなスタイルだったことやノームコアの流行もあって、今ではベージュやネイビーなどベーシックな色のシンプルなデザインのトップス+ジーンズ、足元はスニーカーになった」と話すママさんも。
一緒に過ごす人、そして
ライフステージによってファッションテイストががらりと変わってきた人もいるようです。
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実際に、Webアンケートで※、この世代の人たちにファッションの情報源を聞くと、次のような結果に。
<Q.ファッションの情報源は何?>
1位 街行く人(51.9%)
2位 ファッション誌(44.0%)
※伊藤忠ファッションシステム「生活者の気分’18-19」Webアンケート調査より
時代に取り残されないためにも、周りがどのような格好をしているのか? リアルな情報と、メディア発信の情報を重宝しているようです。
若い頃から常にトレンド情報を頻繁にチェックしてきたことから、30代となった今でもその意識は自然と身についているのかもしれません。
今の10~20代の若い世代の人たちは、好みの細分化によって「トレンドは存在しない」と言われることもあるようですが、30代のプリクラ世代の人たちにとっては「トレンドは今、この時を楽しむために必要なもの!」。これから出てくるトレンドによっては、また自身のスタイルをがらりと変え、雰囲気が一気に変わった!なんて人も出てくるのかも…?
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