連載記事:ココロで読み解く「ママのお悩み相談室」

妻が傷つく夫の嫌味「いつも子どもと一緒でいいよな」イライラはどうかわす?【ココロで読み解く「ママのお悩み相談室」 第10回】



■「仕事をしていない自分には価値がない」という思い込みが潜んでいる?

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さらに、あなた自身の心の声にも耳を傾けてみましょう。病気を機に退職なさったとのことですが、もしかすると「仕事を辞めた専業主婦の自分、お金を稼いでいない自分は、社会的に価値がない」と心のどこかで感じていませんか?

そのため、夫からの「ずっと子どもと一緒に家にいられていいよなー」の言葉に傷ついているにもかかわらず、我慢して何も言い返せずにいるのではないでしょうか。

オックスフォード大学の研究者が発表した論文「10年後になくなる職業」(原文:Carl Benedikt Frey and Michael A. Osborne「THE FUTURE OF EMPLOYMENT: HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO COMPUTERISATION?」)は日本でも大きな話題を呼びました。それに付随して、いろいろな立場から述べられた記事が多くありますので、一度は目にしたことがあるのではないかと思います。

その中で「将来も残る仕事」の一つとしてよく挙げられているのが「人の命や感情に働きかける仕事、人と情感を交流させる仕事」です。育児はそのスキルを磨くのに最適な仕事といえます。人間の著しい成長を見守ることができるのは貴重な体験です。

自分の今後の仕事にも何らかの形でつながるかもしれない良い機会ととらえ、この時間には価値があり、子育てをしている自分自身の価値も認めてあげましょう。
子育ては大変なことも多いですが、そうやってどっぷりと子どもと過ごす時間を楽しんでいただきたいと思います。

■夫の嫌味から逃げず、真っ向から向き合う

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夫の嫌味が甘えや八つ当たりであると理解しても、あなたがじっと我慢する必要はありません。それこそ、精神衛生上良くないことでしょう。

「ずっと子どもと一緒に家にいられていいよなー」と言われたら真顔で「それ本気で言っている?」と聞き返してみましょう。そして、「仕事を辞めてでも本当に毎日子どもと一緒に家にいたい?」と夫に確認します。

夫がしどろもどろになったり、「そんなことをしたら生活できないだろう」などとはぐらかすようなら、「冗談でもそのような言い方をされると傷つく」ときちんと伝えてもいいと思います。

または「子どもと一緒に家にいるのが楽だと思っているのなら、あなたもそうしたいよね。それなら私も何か社会の役に立てそうなことがないか探してくるから、その間子どもと家にいてね」と伝えて、休日に子どもをお任せして出かけましょう。


ハローワークで仕事を検索してみたり、興味が持てそうな資格はないか図書館で調べてみたり、ボランティアの登録をしたり、今できることを探してみてはいかがでしょうか。

また、仕事や学習、ボランティア活動ではなくても、子どもの園・学校の役員や町内会の地域活動を夫のかわりに引き受けて、無理のない範囲で外に出かけていき、夫に子どもと過ごす時間を持ってもらうのもいいと思います。

どんな形であってもいいので、今自分にできることを精一杯やりつつ、夫の不安な気持ちも理解して「一緒に頑張ろうね」という思いを伝えていけば、嫌味も少なくなってくるのではないでしょうか。夫の言葉をそのまま受け止めて自分を追い込まず、リラックスできるように少しずつ行動してみましょう。



これからも皆さんのお悩みに答えていきたいと思います。お気軽に、下の読者アンケートにお寄せください。お待ちしております。

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