■前回のあらすじ
仕事とオンラインサロンによって日常の綻びは目に見える形に。そんななか夫があるものを見つけてしまい…。
※この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
サロンの活動で深夜に帰宅すると、居間には思い詰めた顔の夫が…!
夫が私の目の前に差し出したのは、もっとも見られてはいけないクレジットカードの明細だったのです。オンラインサロンでの会費や、年上として見栄を張ってメンバーに奢ったご飯代…お金をたくさん使っているのはわかっていました。
だけど私にとってのオンラインサロンとは…!
それから夫とは何度も話し合いを重ねました。真剣に私を心配する夫を見ているうちに、私はどうして大切な家族をないがしろにする行動をしてしまったのか振り返り、そして夫にも謝罪しました。
そして私はオンラインサロンを辞めることになりました。
スマホを手放せず、一日に何度も投稿したりチェックを欠かせなかったSNS。しかし他の人の楽しそうな活動状況を見てもつらかったのでほとんど見ずにいました。その後よっちゃんのオンラインサロンは、よっちゃんの巧みな話術で破産に追い込まれる会員や、会員同士での詐欺行為もあったとかで解散してしまったと風の便りで知りました。
オンラインサロンは、目的を持っていれば感性やスキルを高めることができ、人脈を広げられるといった多くのメリットがあります。ジャンルも幅広くあり、質の高いサロンも多く存在しています。一方でクローズだからこそコミュニティの実態が見えづらく、十分なサービスが受けられないといったサロンも存在すると言われています。
私はオンラインサロンで一時的にせよ居場所を見つけられたのも事実。ただもし違和感を持ったときは誰か外の人に相談して早めに退会することも決断して欲しいと思います。
自分のベースが定まっていないのにも関わらず、夢や理想ばかりを追いかけ、仕事でも必要な知識や技能、さらに努力が私には欠けていたように思えます。なりたい自分とかけ離れていく現実から逃げたかっただけなのかもしれません。
いま私は、自分のなりたい姿をもう少し考え、何を頑張りたいのか、そのためにどういった仕事を選べばいいのかをゆっくり考えてみようと思っています。
そしてツラさから逃げるために家族すら巻き込んだことは、夫や子どもたちには本当に申し訳ないと謝りました。これからは夫にも相談し、ときには子どもにも頼ったりしながら、誰にとっても居場所となれる家族を作っていきたいと思います。
原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・高尾/イラスト・
ニタヨメ