コミックエッセイ:親たちの中学受験戦争
夫が御三家を勧めるワケ/母校に行かせたい父・芝浦家の場合((4)【親たちの中学受験戦争 Vol.4】
■前回のあらすじ
息子の輝と出かけた私立中学のオープンスクール。クラブ活動のあまりの本気度にビックリ。学校の先生には「私立中学だから良いわけではない」と学校選びについても教えてもらいました。中学受験に気持ちが傾く中、気になったのは和也の「母校に行かせたい」発言…。
中学受験をすることに気持ちが傾きつつも、気になる和也の発言。なぜならオープンスクールで訪ねた学校の先生にも「学校選びは大切」と言われたからです。御三家の学校は、もちろんすばらしい学校には違いないのだろうけれど、息子にあっているのかはまったくわからず…。何より輝にそこまでの学力アップを求めていいのかもわからなかったのです。
もし「母校だけしか受験させない」という意見だったらどうしよう―そう思いながら、和也に発言の真意を訪ねることに…。
和也が母校を勧めるのは、単純に自分の過ごした6年間がとても楽しかったから。個性的で、自由な発想力があり、面白い先生がいる。好奇心をめいっぱい刺激される中高時代を過ごした和也は、輝にも同じような時間を―と考えたようです。
和也が言うように輝は段ボールがあれば家や秘密基地を作るといった工作が大好きな子でした。ラップの芯もお菓子の箱もプラスチックのケースも輝にかかるとすべてがおもちゃになり、その作り上げた道具の出来栄えにいつも感嘆していました。時間も忘れて夢中になっていた輝の姿をもう一度見てみたい…和也が何を望んでいたのかがようやく理解できました。
そして母校以外の受験はダメというわけではなさそうだったので、安心して今日行った学校の出来事を話すと、和也は「俺も行けばよかった」と悔しがっていました。