■前回のあらすじ
久しぶりにパパに会いうれしそうなきぃ。夫からは頻繁にきぃの様子が送られてきました。ランチを食べていると普段から嫌味の多い同僚から「離婚するんでしょ?」と聞かれ…。
離婚すると、きぃの保険の切り替えも必要になるので、先生には「今は別居していて将来的には離婚します」とだけ報告してありました。
「
母親には可哀想だと思われたくない」この言葉はかなり衝撃的でした。
私のせいできぃには大変な思いをさせてしまう、苦労をかける、一番可哀想なのはきぃだと、まさに私が1番思っていたんです。
私自身は母から可哀想と言われたことも、そんな素振りを見せた記憶もありませんでしたが、私が中学生の時、祖母が母に「子ども4人も1人で育てることになって可哀想」と涙ながらに言ったことがありました。あの時の母のなんとも言えない顔…。
そして、母が私たちがいるせいで可哀想だと言われたような気がして、思春期まっただなかの中学生女子にはなかなか辛かったのを思い出しました。
祖母に悪意がなく、お酒が入っていて感情がたかぶったから出た言葉だと、大人になった今はわかっています。ただ当時はその言葉がずっと引っかかっていて、別の日に母と喧嘩になった時に、感情に任せて「私は生まれて来ない方がよかったんだ! だからおばあちゃんはあんなことを言ったんだ」と言うと母は驚いて、「おばあちゃんもそんなつもりで言ったわけじゃないよ。生まれてこなければなんてそんなわけないじゃん。あんたたちが生まれてきてくれてよかった思ってるよ」と母に言わせてしまいました。でも、その一言に救われました。
それだけ「可哀想」という言葉に重みがあることを、杏さんからの一言で思い出しさらに凹むのでした…。
次回に続く 「され妻なつこ」は22時更新!