連載 子連れ離婚に必要なこと
「離婚」の2文字が頭をよぎったら ~離婚準備編~【子連れ離婚に必要なこと 第1回】
■協議離婚より裁判がおすすめ!? そのメリットとは?
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さまざまな離婚パターンを学んだ主人公は、「準備さえしておけば紙切れ一枚で離婚できる」と安心します。しかし、その考えは友人たちから「甘すぎる」と一刀両断されてしまい…。
なぜなら、一方が「離婚したくない」と考えている限り、協議離婚はできないから。もし裁判になってしまったらと考えると、少し気が重くなってしまいますね。しかし新川先生は「協議離婚よりも調停離婚の方がおすすめ」と驚きの提案をします。それは、いくつかのメリットがあるからです。
【調停離婚のメリット】
・「調停調書」が作られる。
(養育費など金銭の不払いに法的手段が取れる)
・裁判所からアドバイスをもらえる。
・調停委員らが間に入って話し合える。
・「調停調書」が作られる。
(養育費など金銭の不払いに法的手段が取れる)
・裁判所からアドバイスをもらえる。
・調停委員らが間に入って話し合える。
出典:『[マンガ]子連れ離婚を考えたときに読む本』
普段の生活で「弁護士」や「裁判」というと、縁遠い世界の話のように聞こえますし、依頼することや費用面に尻込みしてしまう人もいるかもしれません。
しかし弁護士に依頼する流れやおおまかな費用感を知っておけば、「よくわからないから怖い」という感情は薄れるのではないでしょうか。これこそが、本書で新川先生が伝える「準備の大切さ」です。
もちろん本書では協議離婚をする場合について「公正証書を必ず作る」など重要なポイントをカバーしています。
■親権や養育費の話し合いはいつするの?
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主人公は、友人から「離婚できるけどしない」と「離婚できないからしない」は違うと励まされ、生活費を確保するためにも働くことに…。
夫の顔色を伺うのをやめ、仕事に一生懸命向き合っていくなかで、次第に「自分も捨てたもんじゃない」と前向きな気持ちを取り戻していきます。
・別居を切り出す前に知っておきたいこととは?
しかし夫の態度は変わりません。金銭面で不安が残り、別居を切り出すのをためらう主人公…そんなときに思い出してほしいのが、配偶者と「婚姻費用の分担」ができることです。
これは民法で定められた「同居・別居に関わらず、夫婦には助け合う義務」。だから、もしも話し合いで婚姻費用(生活費)の折り合いがつかないときは、それを求める調停もできます。
・別居を強引に進めすぎると…?
ただ離婚前の別居を強引に進めると、「いざ離婚」となったときに不利になってしまうことも。「結婚生活維持のための冷却期間」であることをきちんと夫婦間で話し合い、メールや録音などで記録を残しておく方がいいと新川先生。ほかにも、専業主婦であっても財産分与はできること、持ち家のローンについて、慰謝料(和解金)が生じる場合についてなど「離婚」に関わるお金のことが、本書でひと通り身につきます。
マンガのストーリーでは、主人公が働き始めてからも夫の態度は変わらず、家事や育児には協力しないのに「俺と同じくらいかせいでみろ」と言います。この先、主人公はどんな未来を選ぶのでしょうか?
\ ご紹介した書籍 /
『[マンガ]子連れ離婚を考えたときに読む本』著/新川てるえ 漫画/ふじいまさこ(日東書院本社)1,540円(税込)
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17刷のロングセラーが待望の漫画化! 親権、養育費、面会交流、子どもへの伝え方など盛りだくさんの内容をよりわかりやすく、情報をアップデートして、今どきのお悩みにも対応。3組に1組が離婚する時代、離婚家庭がより幸せになるための全ての情報がこの1冊にまとまっています。
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