災害への備えは十分ですか? 東京都が家族を守る「TOKYO強靭化プロジェクト」って?
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“親なんだから、しっかりしていて当たり前”というプレッシャー、結構しんどいですよね。そんな私たちが抱える見えない不安に対して、「東京都」はどのような取組をしているのでしょうか?
家族を守りたいなら… 地域の災害対策も要チェック!
近年、自然災害が増えていることもあり、自宅で防災対策をしているという方は多いかもしれません。
しかし、通学などの外出中で子どもと離ればなれだったら、自宅の備えや親の力は及びません。じつは個人の防災対策はもちろんのこと、暮らしている地域の取り組みが、家族の命を守るための土台となるんです。
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とくに日本の政治・経済の中心地である「東京」は、日本の1割を超える人口を有し、多様な産業や大学・研究機関等が集中する世界有数の大都市です。また、今後30年以内に70%の確率で首都直下型地震が起きるといわれており、対策は急務です。
東京都の災害対策 「TOKYO強靭化プロジェクト」とは?
そんな東京では“100年先も安心”を目指し、2022年に「TOKYO強靭化プロジェクト」を立ち上げ、「風水害」「地震」「火山噴火」「電力・通信等の途絶」「感染症にも強いまちづくり」の5つの危機に対して、2040年代に目指す姿や方向性を提示しました。
TOKYO強靭化プロジェクトHPに加筆
関東大震災から100年を迎えた翌2023年には、近年の気候変動の影響なども踏まえ、さらに施策を強化し、もとの対策事業規模15兆円から計17兆円をかけたプロジェクトにアップグレード。これまで築きあげてきた安全・安心な都市を更にレベルアップして未来に引き継ぐために取組を進めています。
ママやパパの不安をQ&Aで解消!
そこで、親目線で災害時に不安なことを、「TOKYO強靭化プロジェクト」の災害対策ではどうしているのか、Q&Aで解消していきます。
\Q1, 豪雨による被害が増えていない?/
昨年起きた集中豪雨で都心の地下鉄の駅が浸水し、マンホールの蓋が飛ばされましたよね。駅は子どもが塾や習い事で使うこともあるし、通学路だったらと思うと心配…。東京は河川も多いし、湾岸エリアには住宅も増えているけれど、豪雨対策ってどうなっているの?
令和5年12月、近年の気候変動の影響により激甚化・頻発化する豪雨災害に備えるため、豪雨対策における目標雨量を1時間あたり10mm引き上げました。さらに、地下鉄出入口の止水版の設置や地下街の避難誘導対策も強化しています。また、河川の氾濫を防止する護岸や調節池整備、まちなかの浸水を防ぐ下水道の取組や雨水を地面にしみこませる雨水流出抑制の促進もおこなっています。
▼2024年度に完成した雨水幹線の事例
千川増強幹線(文京区千石、豊島区南大塚地区)※出典:TOKYO強靭化プロジェクト実績レポート2024
東京の風水害への備えは?
近年、気候変動の影響によって、風水害が頻発化・激甚化。将来的には、年平均気温が約1.5℃〜約2℃程上昇し、海面水位も最大60cm上昇、降雨量が1.1倍になると予想されています。
出典:TOKYO強靭化プロジェクト特設HP
この事態に備え、「TOKYO強靭化プロジェクト」では、上記のほかにもさまざまな風水害対策が進行中です。
たとえば、高潮対策として、東京港の防潮堤の嵩上げに着手。高台まちづくり(高規格堤防整備)に新たな仕組みを導入するなど、2030年頃には3河川で高台事業化を進めていく予定です。
嵩上げを実施する防潮堤(港南地区)※出典:TOKYO強靭化プロジェクト実績レポート2024
\Q2, やっぱり首都直下地震が怖い!/
仕事中に地震速報が鳴って、“もしこれが首都直下地震で、子どもの居場所にすぐに駆けつけられなかったら…”とドキッとしたことが。通学中に建物や電柱が倒れて子どもが下敷きになったらと思うと不安だし、関東大震災では火災による被害が多かったと聞いて…。地震対策って何かしているの?
大地震があっても「倒れない・燃えない・助かる」まちづくりのため、住宅の耐震化や開発等に併せた無電柱化、木造住宅密集地域等の改善、建築物の液状化対策の支援強化をおこなっています。
▼無電柱化の事例
第一次緊急輸送道路の無電柱化(新奥多摩街道) ※出典:TOKYO強靭化プロジェクト実績レポート2024
東京の地震への備えは?
2023年は関東大震災から100年の節目の年でしたが、東京を含む南関東地域では、今後30年以内に70%の確率でM7クラスの地震が発生すると予測されています。大規模地震による建物倒壊の恐れや、大動脈の道路が通行できなくなるリスク、上下水道が使えなくなるリスクが懸念されています。
※出典:TOKYO強靭化プロジェクト特設HP
そこで「TOKYO強靭化プロジェクト」では、上記のほかにもさまざまな地震対策が進行中です。
たとえば、重要路線沿いにある建築物の耐震化を進め、今後も災害時の緊急輸送などを円滑に行うための道路網を維持していきます。道路網を維持していきます。また避難所などの重要施設に接続する上下水道管路の耐震化を進めています。このほか、マンション防災の充実・強化として、災害時でも自宅での生活を継続しやすい「東京とどまるマンション」の普及や、それに併せて、発電機や簡易トイレ等の防災資機材確保への支援を進めています。
出典:TOKYO強靭化プロジェクト実績レポート2024
富士山噴火や感染症への備えも しっかりアップグレード!
「TOKYO強靭化プロジェクト」では「風水害」や「地震」だけでなく、「火山噴火」「電力・通信等の途絶」「感染症」の危機への備えもレベルアップしています。
出典:TOKYO強靭化プロジェクトHPより
万が一、富士山が大規模噴火した場合は、最悪のケースでは、多摩地区をはじめ区部にも降灰し、インフラに被害がでると想定されています。そこで、降灰が生じても交通やインフラが長期間ストップすることがないよう、除灰のための資機材の確保や灰の仮置き場の検討など、対策を進めています。
出典:TOKYO強靭化プロジェクトHPより
都市で停電や通信障害が起きると、信号やエレベーターの停止、音声通話やデータの送受信に加えて、ATMや貨物輸送など、多大な影響がでます。そこで、災害時の電源確保にも資する再エネ導入を加速化しています。また、都内全ての避難所へのOpenRoaming(※)対応Wi-Fiの整備や衛星通信の活用など、「つながる東京」の展開を進めています。
※ OpenRoaming:一度のアカウント登録により、暗号化された安全な Wi-Fi を利用できる世界共通の認証基盤。
出典:TOKYO強靭化プロジェクトHPより
人・モノの移動がグローバル化していることから、新たな感染症が国境を超えて広がっています。そこで、屋外における都市活動の充実につながるゆとりある空間の創出など、密を避け、安心して集える街づくりをおこなっています。また、誰もが感染リスクを心配せず快適に移動できるよう、新たな交通手段として舟運の新規航路の開拓などにも取り組んでいます。
家族を守るのは親だけじゃない! 知ることから始めよう
大都市・東京での子育ては、孤独になりがち。つい“私ががんばって家族を守らなきゃ!”と、目に見えないプレッシャーを抱えてしまっているママやパパは多いのではないでしょうか。
でも、もうひとりで背負わなくても大丈夫!「TOKYO強靭化プロジェクト」は、ママやパパが安心して家族との日常を守ることができるように、静かにその土台を整えています。
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そして、東京の強靭化が進むことは、子どもたちの未来への贈り物。今を生きる私たちがどう行動するかで、将来の当たり前が変わっていきます。
まずは、今すぐできる「TOKYO強靭化プロジェクト」を知ることから始めてみませんか。公式サイトには、個人でできる災害の備えや子ども向けの「防災ノート」(小学生用/中・高生用)がダウンロードできるページ、VRコンテンツみんなでVR防災体験紹介動画などもあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
~「100年先も安心」を目指して~
激甚化する風水害や、大規模な地震・火山噴火などの災害は、いつ起きてもおかしくありません。都民の皆様の生命や暮らしを守り、首都東京の機能や経済活動を維持するため、将来を見据えて対策を強化しています。
TOKYO強靭化プロジェクト
~「100年先も安心」を目指して~
文:佐々木彩子
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