世界的ヘアメイクアーティスト加茂克也が手掛ける“未来の麻世妙”とは?--2/2【INTERVIEW】
薫りが漂ってきそうな薔薇、布なのに硬さを感じるトゲや蔓
常にフレッシュな気分で向き合う、短時間集中の加茂流クリエイション
―一つのクリエーションに取り組んでいる時は、ずっとそれに向き合っているのでしょうか?作品に取り組む姿勢について教えてください。
短時間集中で向き合う感じです。完成するまで何度か繰り返します。ずっと同じことに向き合っているよりも、別のことをしている時にアイデアがポンと沸いてくる。そのアイデアを試してみて、良かったらそのまま使う。クリエーションへの取り組み姿勢として、昨日の続きというのではなく、常にフレッシュな気分で始めたいんです。そのほうが絶対にいいものになると思っています。
―緻密なディテールのヘッドピースですが、切りっぱなしの布から糸が出ているのがいいですね。
美しさだけではなく、素材の強さみたいなものを感じます。ご自身は、何を感じながら麻世妙でクリエーションされたのですか?
こんな美しい布を切り裂いた表現をしていいのだろうか?と考えていました。切りっぱなしにして、繊維のほどけたままを見せてもいいのかなと。でも、繊維のほどけた感じも含めて、とても美しいと感じました。