250部限定で復刊した立花文穂『クララ洋裁研究所』【NADiffオススメBOOK】
「クララ洋裁研究所」写真:久家靖秀・立花文穂、文:小池一子、英訳:ケン・フランケル
各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「ナディッフ」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・恵比寿の本店、ナディッフ アパート(東京都渋谷区恵比寿1-18-4NADiff A/P/A/R/T1階)です。
■「クララ洋裁研究所」写真:久家靖秀・立花文穂、文:小池一子、英訳:ケン・フランケル
クリエーティブディレクター、小池一子の両親が昭和の大戦などの時代の波にもまれながらも移転、倒壊を経て、1950年に再建した出版社兼洋裁学校の「クララ」。2000年、そのモダンで端正な建物の解体を余儀なくされた小池一子の母が続けてきた服作りの足跡をアーティスト・立花文穂に委ね、解体の前日に建物内で立花によるプライベートエキシビジョンが行われた。
本書は、その様子をまとめ、2000年に出版された同名書籍の新装版。包装紙の裏を使った型紙や、デザインスケッチ、使い込まれた道具類…当時の様子が蘇るような写真とともに、型紙用の茶色い薄紙と、型紙を生地に写す際に用いるロウ引き紙が挿入された美しい1冊だ。