2015年6月25日 20:30
猫を愛する画家・猪熊弦一郎による690匹の猫画集【NADiffオススメBOOK】
『ねこたち 猪熊弦一郎 猫画集』猪熊弦一郎
各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「ナディッフ(NADiff)」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・渋谷の支店 NADiff modern(東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura地下1階)です。
■『ねこたち 猪熊弦一郎 猫画集』猪熊弦一郎
香川県出身の画家、猪熊弦一郎。名前を初めて聞く方もいるかもしれないが、上野駅の壁画や三越の包装紙で一度は目にしたことがあるはずだ。
多くの作品を残した猪熊が好んで描いたモチーフのひとつが“猫”。本書は、その猫をモチーフにした作品のみを収録した、その名も「猫画集」。
登場する猫の数はなんと690匹。
夫婦ともに猫好きで、たくさんの猫に囲まれた生活を送り、一度に1ダースの猫を飼っていたこともあるそう。女性の傍らに眠る猫にご飯を頬張る猫、様々な描き方で表現される猫たち。そこには猪熊が猫へ注いだ深い愛情と、その愛情がゆえに描けること、その難しさが感じられる。猪熊の描く愛に溢れた作品に、愛猫家のみならず、思わず顔がほころんでしまうだろう。