プレタ撤退後初コレクション、“ファッションアーティスト”を自称するヴィクター&ロルフ【15-16AWクチュール】
ヴィクター&ロルフ15-16AWクチュールコレクション
ショーがスタートすると2人がランウェイ上に登場し、モデルたちが着ているスカートやジャケットを脱がせて壁に飾っていく。木枠を折られたキャンバスのようなラップドレスでスタート。オランダ黄金時代の絵画をモチーフにしたジャカード素材には刺繍やアップリケが施され、布を重ねて作り上げた額縁パーツで縁取られている。それらがコートやドレス、ケープなどに変化し、オブジェのようだが着用可能な服として成立。全て布帛で作られているため、そのどれもが軽やかな印象。
それぞれのルックで、インナーには刺繍を施したシンプルなデニム製ワンピースをコーディネート。オートクチュールとしてのファンタジーと、服としてのリアリティの両方を結び付け、アンバランスの中に絶妙なバランスを見せていた。
2人が数体分の服を壁に飾り終えてショーは終了。ウェアラブルアートと呼ぶに相応しい、ヴィクター&ロルフらしさを十二分に出した力作が完成した。本コレクションも、アートコレクターであり長年のヴィクター&ロルフのコラボレーターであるハン・ネフケンスが取得し、ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館へ寄贈される予定だ。
ヴィクター&ロルフ15-16AWクチュールコレクション
ヴィクター&ロルフ15-16AWクチュールコレクション
ヴィクター&ロルフ15-16AWクチュールコレクション
ヴィクター&ロルフ15-16AWクチュールコレクション