ファッションを刺激するシェアパフォーマンス繰り広げる「HAPPENING」からの問いかけ【INTERVIEW】
HAPPENING
シェアパフォーマンスという手法で、ファッションがもっと自由に、そして、もっと楽しくあることを探求するのが「HAPPENING」。スタイリスト・伏見京子が代表を務め、ファッション批評家の平川武治やジャーナリストの生駒芳子らもメンバーに名を列ね、最終的にはアジアコレクションの開催を目標に掲げている。
14年3月の東京コレクションで行ったゲリラファッションショーを皮切りに、その半年後にはラフォーレ原宿を舞台にパフォーマンスを披露。15年3月には一面ガラス張りの選挙カーにモデルやデザイナーが乗り込んで渋谷パルコをスタートし、青山COMMUNE246まで、ゲリラパフォーマンスを繰り広げながら街を巡回した。
11年3月に東日本を襲った未曾有の震災をきっかけに、東京、そして日本のファッションの在り方に疑問を抱いたスタイリスト・伏見京子の呼びかけで始まった「HAPPENING」。なぜ、「HAPPENING」はそこまでファッションを刺激するのか。
■「HAPPENING」を始めた理由
「HAPPENING」を始めた理由について、伏見さんはこう答える。「東京のファッション業界のクリエーション発表の機会について考えてみても、その働きがレールの中に納められています。例えば、インターナショナルな雑誌には、ドメスティックなファッションブランドを掲載できないような業界が作ったルールもあるから。それに、レールの上に乗らないことを選択したインディペンデントなデザイナーが生きていけるかというと、それも難しい。日本のファッション業界には、才能ある人たちを育てる環境がない。日本人が日本人を助けられないことに、怒りを感じたのが初動のきっかけです」。口調こそ穏やかだが、ファッションへの並ならぬ愛を込めて語る。
■「HAPPENING」からの問いかけ
4回目となる16SSの「HAPPENING」のテーマは“STATEMENT”。オールスタッフでテーマを決める中、声明文と名付けられた今回のテーマに行き着いたという。ファッションを通じて「私は、何だろう?」「貴方は、何なのか?」を考えるきっかけを作りたいというのが、今回の「HAPPENING」からのメッセージだ。「私は一体誰なのか?というステイトメントを告白していくことは、ファッションの分野においても大切なことだと思う」と伏見さんの後に、シゲルさんも「自分たちへの問いかけでもあるのですが、見てもらった人に何か感じてもらいたい。それが『最高!』でも『最低』でも構わないけど、何らかの刺激を与えることが出来たら」と続ける。
今回、もうひとつのテーマとして“ファッション×テクノロジー”というキーワードも掲げている。360°カメラのKodak PIXPRODigital camerasがスポンサーとなり、日本で初めてファッションパフォーマンスの360°撮影を遂行するという。「私たち、別にテクノロジーに詳しいという訳じゃないけれど」と笑いながらも伏見さんは、「昔、ファッションと音楽が近かったように、今はファッションとテクノロジーが近くにあると思う。
■「HAPPENING」のクリエーションを支えるもの
世間にはステイトメントを掲げたものの、関わる人が多かったり、それぞれの求めるものが違ったりと、様々な理由でステイトメントが揺らぐことも少なくない。変化の多い大海原のような世の中に生きながらも、自分の信じる場所に向かって泳ぎきる力を「HAPPENING」のメンバーはどうやって身につけているのだろうか?そんな問いは愚問だったと後で知るのだが、そんな問いを抱いてしまった。江幡さんは「『HAPPENING』として4回目のコレクションになる今回は、一番泳げてますね。手を動かす前に、イメージやビジュアルをかなり考えてからスタートしたから。
『STATEMENT』をテーマに掲げたHAPPENINGの16SSコレクションは10月17日、原宿の街を舞台に披露される。
また、伊勢丹新宿店本館2階=TOKYO解放区では10月14日から20日の期間、「HAPPENING@TOKYO解放区」をオープン。挑戦的なファッションスピリットに共鳴した「HAPPENING」のデザイナーたちのTシャツ(8,000円)、スカーフ(5,500円)、iPhoneケース(3,500円)など、オリジナル商品が販売される。尚、18日からは、HAPPENINGの16SSコレクションも間近に見ることが可能だ。
この機会に、ファッションが与えてくれる高揚感を体験してみては。
「今回は参加するどのデザイナーの作品も、HAPPENINGとして統一したヘアメイクで見ていただけるパフォーマンスになっています」と、スタイリストの伏見京子さん
毎回、テーマはオールスタッフでミーティングして決めるという
「『それぞれのステイトメントとは?』と投げかけることができたら」と、THE MEの鈴木メグさん。
「音楽でもファッションでも、今はなんでもある時代。だから、情報が受身になりがちです。溢れすぎちゃっている今だからこそ、好きなものを探しにいく楽しみをまた持とうという感覚はあるかもしれないです」と、THE MEの鈴木シゲルさん
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