“アートなインテリアアクセサリー”が牽引する銀座三越のジャパンエディション
「ジャパンエディション」では日本文化や工芸品が紹介される
「(ジャパンエディションの売り場は)グランドオープンの1週間前の10月7日にオープンしたが、お客様からは売り場が見やすくなり、楽しくなったという声をいただいている。(前年比70%増という数字は)食器の一部のブランドが併合されており、実質40%増程度だと見込んでいる、特に今回、新たに取り組んだ“アートなインテリアアクセサリー”の商品が好調で、購買額が5万円以上の顧客数が50%増で、50万円を超える高額品が動いている」と同売り場の谷津洋史マネージャー。
同店が今回新たに取り組んだ「アートなインテリアアクサセリー」とは工芸品バイヤーがセレクトしたフィギュアやオブジェなど作家の1点もので、従来、ギャラリーでの催事や作家の個展などでケースの中に陳列されることが多かった他作品。今回のリモデルで食器や茶道具などと一緒に提案されたことが、新規需要の開拓につながっており、工芸品単体では目標の3倍近い売り上げという。
「客層は地方からのお客さんと男性客の増加顕著。訪日外国人の売り上げの伸びは前年比230%を超えており、売り上げ全体の4割近くを占めている」と谷津マネージャー。
欧米からの訪日外国人には金工(自在置物)作家・満田晴穂のフィギュアや染色作家の柚木沙弥郎の布などが人気で、中国からの訪日客には銀器や絵画が好調。またM2階から移設された「サロンドきもの」は、ジャパンエディションに売り場が隣接されたことでの買い回りがスムーズになり、和装小物などが好調。新規顧客が増え、売り上げは前年比40%増で推移している。
グランドオープンに合わせエスカレーター前にイベントステージで開催した盆栽も好評で、同スペースで新たに導入されているヒノキのアロマデフューザー、音響デザインなども、環境面への心理的効果を上げているという。
Text:野田達哉
「ジャパンエディション」では日本文化や工芸品が紹介される
「ジャパンエディション」の一角では繊細な細工が施された鉄瓶が紹介されている
染め物や細工物など日本文化を発信する「ジャパンエディション」
漆芸家・若宮隆志の作品