2016年1月18日 21:00
デジタル化の流れをどう捉え動くのか。中島編集長インタビュー3/3【日本の編集力 vol.2】
2014年の1月に、リニューアル号からアートディレクターを務めた平林奈緒美氏に代わり、クリエイティブ集団「tha.ltd.(ティーエイチエー)」の阿部洋介氏をアートディレクターに迎えた雑誌『GINZA』は、2016年より、本格的にデジタル化を始動するという。『GINZA』編集長の中島敏子氏は、近年の出版不況・デジタル化の波をどう捉え、ドライブしているのだろうか。そして、これからの編集者に求められることとは?
ーー現在、雑誌業界は不況と言われてますが、それはデジタル化の拡大が関係してると思いますか?
関係してないとは言えないです。でも、稲穂が風に流れるようにみんな同じものを作っていたら、文化がなくなってしまいますよね。雑誌やメディアに携わる人は、自分が文化の片隅にいるという自負がないとダメだと思うんです。私たちはメディアや雑誌からいろんなことを学んできて、上の世代から受け継いだものを下の世代にもちゃんと伝えていかなきゃいけない、その責任があると思う。私はその使命感で『GINZA』をやっています。
ーーネット世代の雑誌離れも嘆かれていますよね。
若い人にとっては、「お金を出して情報を買う必要があるのか」