2016年4月27日 17:00
渋谷ヒカリエにて、柳宗悦の白磁コレクションを撮り下ろした韓国写真界の旗手クー・ボンチャン展
(c) Koo Bohnchang
韓国を代表する写真家クー・ボンチャンの写真展「白磁:White Vessels」が、4月27日から5月16日まで渋谷ヒカリエ8階の8/ART GALLERY/Tomio Koyama Galleryにて開催される。白磁は、かつて王朝貴族に愛用され、近代では広く庶民にも親しまれてきた朝鮮文化を代表する陶磁。その飾り気のない素朴な陶磁は欧米や日本の民藝運動家たちを魅了し、熱心に収集されてきた。そのため白磁の面影を偲ぶことができるのは、今となっては主に海外における美術館の収蔵品となっている。その経緯を知ったクー・ボンチャンは、海外に散逸してしまった母国の遺産を追い求め、美術館やコレクターのもとに赴いては、白磁の持つきめ細やかな肌合いや表情のひとつひとつを丹念に自身のカメラに収め、写真作品として残してきた。今回開催される写真展では、クー・ボンチャンが日本民藝館の協力を得て、柳宗悦の収集した白磁コレクションを06年に撮り下ろしたシリーズ「White Vessels」の作品を出展。プリント制作会社・アマナサルトがクー・ボンチャンとともに厳選し、15年に新たに制作したプラチナプリント作品13点が展示される。