2016年6月24日 09:00
クラシコの聖地でアメリカと日本を堂々と融合させたビズビム【17SSメンズ】
Photo by Giovanni Giannoni
ビズビム(visvim)が6月16日、伊フィレンツェのボーボリ公園で初のランウェイ形式による17SSコレクションを発表した。第90回ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)のゲストデザイナーとして招待されたもので、メンズとともにウイメンズ(WMV)のコレクションも披露された。欧米のメンズバイヤーが東京でのショッピングで必ず立ち寄ると言っても良いほど海外でも高い知名度を誇るビズビムが、ピッティウオモで初のランウェイを発表したのは至極、自然。今回もその幅広い世界観と偏執的ともいえるクリエーティブへのこだわりに対して、大きな賛辞とともに迎えられた。一方で、イタリアンクラシコ、イタリアンモードをベースにエキシビションを拡大してきたピッティウオモに、アメリカンカルチャーをベースにもの作りをしてきたビズビムがフィレンツェの地に招かれた事実は、イタリアの若い世代がこの数年で変革しつつあるアメリカンカジュアルへの憧憬を、クラシコの聖地の住人たちも認めざるを得ない、という伊国内のメンズマーケットの大きな変化を感じさせる。それは、NYに住みながらデザイン活動を行う中村ヒロキという日本人のレイヤーがあってのことかもしれない。