2016年7月19日 18:00
パリコレで魅せた“体から自由に作る”未来のオートクチュール--YUIMA NAKAZATO 中里唯馬 1/2【INTERVIEW】
これまでの衣装製作で取り入れてきたストラタシス(stratasys)社製(http://www.stratasys.co.jp/)の3Dプリンタやカッティングプロッタの最新テクノロジーは、新しい生産の可能性に満ち、服の概念さえ変えてしまうほどファッションの未来を握っていると思います。布からパターン制作に入るのではなく、人の体をスキャンしてデータ化したものを3Dプリンタで形成し、服に仕上げる。これを使えばウェブで受注し、世界のどこでも3Dプリンタで出力可能になります。オートクチュールのように、テクノロジーによって一人ひとりに合わせたオーダーメイドの一点物の服が生まれていくのです。それがさらに普及し、現在の既製品、普段私たちが着ている服にも及ぶのではないかと考えています。ーー実際に今回のコレクションで、最新テクノロジーを取り入れた部分を詳しく教えてください。コレクションピースは全て、"ホログラム"と呼んでいるフィルム素材を使った有機体が連なり形になっています。フィルムメーカーと協業し製作した特殊なこの素材は、強度や質感にこだわって6年の歳月をかけました。
試行錯誤の連続でしたが、ようやく納得のいくものに進化し今回のコレクションで発表できました。