サプールに訊く“私が着飾る理由” マロンガ・ジョベル(24歳・大工)【INTERVIEW】
撮影:茶野邦雄
ファッションを愛する男たちが、この夏コンゴから来日した。平均月収3万円という貧しい国に暮らしながらも、オシャレに着飾ることで、世界中にファッションの持つ力を教えてくれる彼ら。FASHION HEADLINEでは、来日したサプールメンバー6人、一人ひとりに7つの質問を投げかけた。今回の来日メンバーの中では最年少のサプール。この日はベージュのセットアップに、ラバーソールのウィングチップシューズを合わせたコーディネート。館内を歩く時にはジャケットを裏返して着るなど、自由な発想でファッションを楽しんでいる。Q1:サプールを始めたきっかけは?父の影響です。父はフランスのファッションに強い憧れを持っていて、パリに渡りました。
今でもパリから服を送ってくれますよ。Q2:ファッションの楽しさを覚えたのはいつ?サプールとは、父から子へと代々続いていくものでもあります。小さいころからお洒落をさせられましたので、物心ついたときには着飾ることが好きでしたね。16歳でピエール・カルダンのスーツを買ったことを今でもよく覚えています。Q3:スタイリングのこだわりは?かっちりとしたスーツスタイルに、ジージャンだったりレザージャケットなどの武骨なテイストのアイテムをミックスすることが好きです。デニムで上下を揃えたりもします。Q4:好きなデザイナーやブランドは?ジョン・フォスター(JOHN FOSTER)の服地でスーツを仕立てることが最大の喜びです。それにJM ウエストン(JM WESTON)の靴を合わせると最高ですね。
ケンゾー(KENZO)やピエール・カルダン(pierre cardin)も好きなブランドです。Q5:来日するにあたり楽しみにしていたことは?昨日ランウェイショーがあったのですが、モデルとして歩くことができてとても光栄でした。長年の夢が叶ったような気分でした。テレビにも出ることができましたし(笑)。Q6:あなたにとってのファッションの魅力とは?コンゴで”着飾る”という行為は「私は平和的な人間であり、暴力は望まない」というメッセージを、他人に向けて発信することなんです。争いが絶えない国ですから、すこしでも平和へ貢献できればと思っています。<B>Q7:これからの夢を教えてください今回、日本に来て憧れであったランウェイを歩くことができました。これからも、イタリアやフランスなど世界各地で注目を浴びるような存在になっていきたいです。
今回、写真集『THE SAPEUR コンゴで出会った世界一おしゃれなジェントルマン』(撮影:茶野邦雄)や沖縄で開催中の写真展『アフリカ大陸コンゴの世界一おしゃれな紳士“サプール(SAPUER)”写真展THE SAPUER』のプロモーションを兼ねて来日したサプールメンバー。下記のインベントや写真集でも、彼らのファッションやスタイルを間近に知ることが出来る。【写真集】タイトル:THE SAPEUR~コンゴで出会った世界一おしゃれなジェントルマン著者:茶野邦雄出版社:オークラ出版価格:2,700円【写真展】タイトル:アフリカ大陸コンゴの世界一おしゃれな紳士“SAPUER(サプール)”写真展日時:開催中~8月31日場所:沖縄県沖縄市久保田3-1-12プラザハウスショッピングセンターフェアモール3F ライカムアンソロポロジー入場料:500円(中学生以下無料)
撮影:茶野邦雄