くらし情報『三越日本橋本店が国の重要文化財に指定。三越劇場や特別食堂などが保存対象』

2016年8月8日 17:00

三越日本橋本店が国の重要文化財に指定。三越劇場や特別食堂などが保存対象

三越日本橋本店北東側外観

三越日本橋本店が7月25日付けで重要文化財に指定された。同店は1914(大正3)年に本館を竣工、1921(大正10)年に増改修工事を終えたが、1923(大正12)年に関東大震災による火災で被害を受け、駆体の鉄骨、床スラブを生かしつつ1927(昭和2)年に7階建ての建物として完成。6階の三越劇場もオープンさせた。「西洋古典様式を基調とした重厚な外観をもち、内部では格調ある色調で彩られた三越劇場、五層吹抜けの中央大ホールなどを中心に、各時代の先駆的な意匠を用いて華やかに装飾している。様々な集客のための仕組みを取り入れながら増改築が重ねられており、我が国における百貨店建築の発展を象徴するものとして価値が高い」と文化庁は選考理由をあげている。設計は戦前の商業建築を多数手掛けた横河工務所(現:横河建築設計事務所)によるもので、新館から後の増床まで一貫して同社が担当した。アーチを用いない水平、垂直を強調した構成、高塔(金字塔)や中央ホールの手すりグリルやガラスなどのアールデコ風装飾は、フランスの室内装飾家ルネ・ブルーの手による特別食堂とともに、外観と内装部に統一感を持たせ、古典様式と当時の新しい潮流を取り入れた濃密な空間として、今日に受け継がれている。

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