くらし情報『ヴィヴィアン・サッセンの展覧会が10月開催、女性の原始的な豊かさによる“有機的な戯れ”を表現』

2017年9月19日 16:00

ヴィヴィアン・サッセンの展覧会が10月開催、女性の原始的な豊かさによる“有機的な戯れ”を表現

オランダ出身のフォトグラファー、ヴィヴィアン・サッセン(Viviane Sassen)による展覧会「Of Mud and Lotus(蓮華の水)」が10月6日から11月25日まで、東京・恵比寿にあるG/P galleryにて開催される。

「泥なきところに蓮華は咲かぬ(泥中の蓮)」ということわざからインスピレーションを得た本展。新作シリーズ「Of Mud and Lotus」からセレクトされた全21点の日本初公開作品は、その言葉に象徴されるように、女性性という原始的な概念が持つすべての豊かさにスポットが当てられ、妊娠、出産などの女性特有の身体の変化や、そのふくよかさを通して、豊かさ同士の“有機的な戯れ”が表現されている。

サッセン作品の特徴のひとつであるコラージュや自身の手で彩色した写真などを用い、アブストラクトとパフォーマンスの概念を巧みに織り交た緊張感のある色彩とテクスチャーが、本展をより多層的なものにしている。菌や胞子は身体の細胞を思い起こさせ、卵、ミルク、花などの有機物は女性の身体の豊かさを表しながらも、自然界に存在するなめらかな曲線が強調されている。そして、一見抽象的な構図に見えるイメージが、サッセンの注意深い作業によって元の造形から飛躍し、新たな命が吹き込まれていることに気づかされる。

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