2017年10月22日 15:00
ケイスケヨシダ、“今”を体現する自由な表現者【2018春夏ウィメンズ】
前回のコレクション発表後、無力感にさいなまれた吉田は、初心に戻って“日常の中のリラックス”をテーマに制作に取り組んだという。その中で、資料で見た70年代のヒッピーのファッションにインスパイアされ「彼らの“フリーな姿勢”や“自由な人としての在り方”に惹かれ、作っていた服にはさみを入れたり穴を開けてみたら、それまで感じていた“硬さ”がなくなり自由な質感が生まれた」と語った。
リボンの結び方でシルエットが自在に変えられるルックや、ジャケットに開けた穴から全くテイストの異なるスポーティーな服が現れるルックで、その時の気分で“ありのままの自分を自由に表現できる”ことの喜びを表したのだという。
プログレッシブロックの曲とともに迎えられたフィナーレには、70年代のヒッピーたちが感じていた、新しい時代の始まりを予感させる高揚感が重ねられていたようだ。“穴”によって無力感を打破し、自由を手に入れた吉田は、装うことの楽しさをまた一歩進んだ表現で提示して見せた。
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