くらし情報『パリの多国籍な食文化に触発される、画家・イラストレーター田中麻記子が創造する世界【INTERVIEW】』

2017年10月31日 11:00

パリの多国籍な食文化に触発される、画家・イラストレーター田中麻記子が創造する世界【INTERVIEW】

やがてオブジェ、陶器と変わっていき、いつの間にか食べ物へと変化しました。2年で1000点以上絵が溜まっていて、出版のお誘いがあり、厳選してまとめた作品集『La collection gastronomique』を出しました。この作品集を機に、イラストのお仕事で声がかかるようになったんです」。

パリの多国籍な食文化に触発される、画家・イラストレーター田中麻記子が創造する世界【INTERVIEW】
作品集『La collection gastronomique』
幼少期からとにかく絵を描くことが好きだったという。美術大学を卒業後、貸ギャラリーで個展を試みるも、全く売れず苦渋を味わうこともあった。多くの画家やアーティストが道半ばで諦めてしまうことは多いが、「ただ純粋に描くことが好きで、心に従って描き続けてきた」と微笑む彼女の表情には、多年の経験を積んだからこその優しさが滲み出る。風向きは徐々に変わり、国内外での展覧会開催、2009年には岡本太郎現代芸術賞入選も果たした。画家としての作品は、同一人物が描いたとは思えないような作風の異なる、サイケデリックな色彩の油絵や、鉛筆で描かれたモノクロームの幻想的な架空の世界。
時に力強く、時に繊細な作品はどれも独創的だが、容易に噛み砕くことのできない複雑さがある。

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