「PRADAEXTENDS」が示したプラダの先進性【COLUMN】
Richie Hawtin
6月に京都の京都中央信用金庫旧厚生センターで始まった展覧会「ブライアン・イーノ・アンビエント・キョウト(BRIAN ENO AMBIENT KYOTO)」が好評のため、当初の予定を延長して9月3日まで延長された。アンビエント・ミュージックの草分けとしてテクノミュージックにも大きな影響を与えた偉大なるアーティストの再評価は、パンデミック以降のイベントを暗示しているようにも見える。
「BRIAN ENO AMBIENT KYOTO」の会場風景・作品『Light Boxes』
光と音をテーマにした今回のイーノの展示は性別を問わず、会話を必要とせず安らげる作品であり、70年代から彼を知るファンと20代の若者までが、精密に計算された音響システムのスペースで、それぞれの時間を自由に楽しんでいる。
文字情報や言葉(今回のイーノの作品には一部、歌詞や詩が含まれているが)を、極力排除したテクノやアンビエント・ミュージックのミニマルな表現は、フィジカル、バーチャル、オンライン、オフラインを問わず共有できるコンテンツであり、サブカルチャー系のイベントとしては稀有の来場者を記録した。